はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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青にならない信号待ちをして

人は変われないとは思わないが、なかなか変われない部分を持つ、ということは知っている。わたしの場合、何度も失敗しているのに、度々陥る落とし穴は「答え待ち」だ。
何かを、質問する。その答えを、待つ。だがその答えは、永遠に返ってこないものだと気づく。時すでに遅し。そういった失敗を、繰り返してしまうのだ。

仕事では期限があり、答えが帰らない場合、何度も確認する。電話もする。
だが、プライベートであれば、期限が漠然としたものも多く、忙しいのだろうと勝手に判断することが増える。メールの弊害というものもあるだろう。
そしてそのまま、答えを待つ。信号待ちに例えれば、赤と黄を繰り返すのみの状態。陽がくれた頃に、その信号は、もともと青を持たない種類であることが判る。そこに至るまで気づかず、愚直にも青になるのを待ってしまう。やがて、自分が何処へ行こうとしていたのやらすっかり判らなくなっていることに気づくという有り様。
それもこれも自分のなかに、質問されれば答えることが自然なのだとの考えが根をはっているからだ。何度も同じ穴に落ち、繰り返される失敗。そこには、自分に根づいてしまったものがあり、その根を引き抜けずにいることに、原因がある。大人になってから知った「答えたくないこと、面倒なことには答えない」というやり方に、いまだ馴染むことができずいるのだ。不器用で、生真面目。質問には、答えを求める。全く、つき合いにくい人間である。

だが最近、自分自身、忘れることが多くなり「答え待ち」でのギャップに悩むことが少なくなった。返事がないのは「うっかり」なのだと、自分を見て思うこの頃。「忘れっぽいのも、いいかも知れない」と、如何にも気楽だ。はっていた根っこが、思わぬところでスポッと抜けた嬉しさがある。
まあ、果たして本当に「いいかも知れない」かは、誰にも問わずにいることにしよう。それが、答えを待たずに済む最善の方法なのだ。

何年か前に設置された、町内4つ目最新の信号「永井」
いまだに此処で信号待ちすると、やれやれと思うのは、
信号がなかった頃を、知っているからですね。人間の心理たるや。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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