はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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『花泥棒は、罪』に1票

びっきーと歩いていると様々な人とすれ違う。犬と散歩する人。ウォーキングする人。軽トラで通る農家さん。そして、会いたくもなかった花泥棒にも。

『花盗人は罪にならない』という言葉は知っていた。深く意味は知らずとも聞いたことはある程度の知っていた、だ。
だが目前で、他人の庭の白く綺麗に咲いた花を切る女性を見て驚いた。彼女はわざわざ車を停め、ハサミを手にしていた。花は切ってもわからないくらいにたくさん咲いていたし、花壇に踏み込んで根こそぎ盗っていた訳ではない。
それを泥棒だと思うわたしは、頭が固いのだろうか。風情だとか風流だとかいうものから、遠い場所にいるのだろうか。

調べれば、狂言『花盗人』で、桜の枝を折って捕まった僧が、桜の木に縛り付けられたまま「この春は 花のもとにて縄つきぬ 烏帽子桜と人や見るらん」という歌を詠み、その歌に感動した花見の衆が罪を許して花見の宴に加えたことから花盗人は罪にはならずと言われるようになったとの説があると知った。

花泥棒、推定60代の女性は、目撃者である目を見開き驚くわたしに言った。
「これ、いただいていいですか?」失敗したなぁという顔。だが笑顔だ。
いただいても何も、もう花はハサミで切った後。悪を働く者も、同意が欲しいのだと、ただただ呆れた。
「うちの、花じゃないですから」そう答えるのが精一杯だった。
花泥棒の車が走り去るのを見送り、びっきーのリードを引いた。素直に歩き始めるびっきーが悲しくもあり、泣きたい気持ちで重たい足を動かした。
びっきーと白い花と夕暮れが作りだした混沌のなか、整然としたリビングなどに飾られるのであろう白い花のその後が、ちらちらと見える気がした。

花には、興味ありません。匂いが強いものは好きじゃないんです。
それより、姫に違う犬の匂いがすると思ったら、ドッグカフェなるところで、
働いているらしいんです。それも可愛い犬が来るとか言っていたと、
おかーさんが無神経にも、教えてくれました。ショックです。
ところで姫、散歩まだですかー?
意識して可愛く呼んでみることにしました「クゥーーン、クゥーン」

あっ♪ 散歩ですか? 散歩ですよね。散歩だぁ!
「びっきーが、いちばん好きだよ」と、娘。
「ですよねー」と、びっきー。
「でも、変な声で鳴いて朝起こすのだけは、やめてね」「……」

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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