はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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少年ジャンプのページの合間に

子どもの頃、家の軒下に、古いソファが置いてあった。
ところどころ、スプリングが飛び出たそのソファは、父が何処からか拾ってきたのだろうか。借家なのに、トタン屋根を打ちつけた軒下を作ったのも、父だった。そこには、近所の子ども達がたまり、じめじめした雨の日には、湿ったソファで、誰かが置いていった少年ジャンプや少年マガジンを読んでは、笑ったり真剣な顔つきをしたりしていた。弟も含め、男子率が高かったのだ。
縁日で買ったヒヨコが育ち、雌と言われて買ったのに立派なトサカを揺らす雄に育ったニワトリの小屋も、そこに父が作った。「ココ、ココ」と鳴くニワトリの声と、とうもろこしが混ざった餌の匂いを、今も思い出す。

六畳間に5人家族が川の字になって寝ていたことにも、風呂がなく銭湯に通っていたことにも、玄関の引き戸には鍵がなくつっかえ棒を鍵の代わりにしていたことにも、何ら疑問を持たず生きていたあの頃。裕福だと思ったことはなかったが、自分の家が世界の中心にあり、何処の家もそんな風なのだろうと考えていたのだと思う。

あの軒下の湿ったソファは、コージーコーナー(居心地のいい場所)だったなと、最近になって思う。「自由」なんてものが、見え隠れしていたのかも知れない。たぶん、雨に濡れてくっついた少年ジャンプのページの合間とかに。

長嶋有『サイドカーに犬』を読みました。『猛スピードで母は』(文春文庫)に収録されています。竹内結子主演で、映画化された小説です。
小4の頃を思い出す女性が主人公。時代設定もなつかしい感じがしました。
だからかな、子どもの頃を思い出したのは。単純(笑)
芥川賞受賞作『猛スピードで母は』は、これから。楽しみです。
最近カモミール&アップルティーに、ハマっています。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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