はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[409]  [408]  [407]  [406]  [405]  [404]  [403]  [402]  [401]  [400]  [399

ブルーベリーの柔らかい皮

所用で立川まで出たので、友人を訪ね、中央線は西国分寺駅に降り立った。
突然のメールにもかかわらず、彼女は、
「うちに来ない?」と、喜んで迎えてくれた。
(突然、家に呼べるというのが、わたし的には実に尊敬するところだ。常に家が片付いているということは、すごいの一言に尽きる)
待ち合わせた駅の改札を出ると、野菜が並べられた店が出ている。畑から抜いてきた泥付き大根を無造作に置いただけの我が町の産直野菜売り場とは違い、お洒落である。マルシェという名が似合う雰囲気だ。
面白いので写真を撮らせてもらい、彼女への手土産にブルーベリーを買った。

家に着くと「やっぱ、ビールだよね」と、友人。
「やっぱ、ビールだね」と遠慮もなく、わたし。
昼下がり、久しぶりに会う友人宅で飲むビールは格別だった。
子どものこと、家族のこと、とりとめもなく、おたがいに近況をしゃべり、楽しい時間を過ごした。おたがいに、笑いながらビールを空けつつも、それぞれに悩み事だって抱えている。
「外から見ると、毎日のいろいろは見えないから、悩み事なんかない家庭みたいに見えたりするんだよねぇ」と、わたし。
「そうそう。絵に描いたような幸せいっぱいの家庭に見えたり、しちゃうんだよねぇ」と、彼女。
「でも実はさ、絵に描いたような幸せな家庭なんて、ないのかも」
「うん。いつも笑顔の人だって、いろいろ抱えてるんだよねぇ」
ふたり、しみじみとビールを空けた。そして、ゼリーに添えて出してくれたマルシェのブルーベリーをスプーンですくって食べた。ブルーベリーは、よく熟れていて甘かった。友人とふたりゆっくりとしゃべると、ブルーベリーの柔らかい皮をひとつひとつ噛みつぶすかのように、胸のなかにたまった小さな泡がひとつずつ割れていくのを感じた。シャボン玉のように、いくつもの小さな泡が、飛んでは割れ、胸が軽くなっていった。

ロゴも可愛く、露店とは呼べない感じです。

茄子もいろいろ。トマトもいろいろ。

南瓜は、すでにハロウィンの雰囲気。と思いきや、コリンキー?
生で食べられる南瓜だそうです。

拍手

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
Template by repe