はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
眠れない夜に『ホテルカクタス』
わたしも、末娘も、数字の2が、好きだ。
数字のなかで、2が一番好き、ということではない。江國香織の小説『ホテルカクタス』(集英社文庫)の登場人物(?)の3人のなかで、数字の2が一番好きなキャラクターだということだ。
ちなみに、あとのふたりは、きゅうりと帽子だ。
何を話していて、そういう話になったのかは忘れたが、ふたりとも『ホテルカクタス』は大好きな小説なので、日常会話にも、自然に登場する。
「数字の2が、眠れなくなる話、あったじゃない?」と、娘。
「えっ? そんな話、あったっけ?」と、わたし。
「えーっ? 覚えてないの? あの話が、一番好きなのに」
「帽子が、競馬で全財産すっちゃう話が、印象的だったからなぁ」
「帰りのバス代なくなっちゃって、2にかぶってもらって乗るやつね」
「で、2が、眠れないんだって、きゅうりと帽子の部屋に行くんだよ」
「それで、きゅうりは?」
「きゅうりのことだから、運動すれば眠くなるよとか、適当なこと言ったんじゃなかったかな?」
と、親しい友人の話でもするかのように、娘。きゅうりは、運動マニアだ。
「で、帽子のことだから」「酒でも飲めとか、言ったんでしょう」
「あ、ラスト思い出した」と、わたし。
「呆れた2は、ああ疲れたって、部屋に帰ってぐっすり眠りましたとさ」
彼女は、眠れない夜に、その話を思い出すと言う。
その、数字の2が眠れなくなる話を、再読した。
すると、きゅうりは「一週間も眠れずにいたら、それは不眠症だから医者に行くべきだ」と言い、がんばって一週間眠らずにいるように励ました。帽子はというと「じゃあ、起きていればいい」と言い、酒に誘った。
途中は多少違っていたが、ラストは娘が覚えていた通りだった。
読み直して、ひとり暮らしの部屋で、眠れない夜に『ホテルカクタス』の3人を思う娘を、想像した。想像し、胸がほっこりした。眠れない夜も、そう悪くはないかも知れない。
「ホテルカクタス」という名の古いアパートに、3人は住んでいました。
久しぶりに会った末娘は、お土産をくれました。
夏休みに、北海道へ旅してきた彼女。「楽し過ぎた」そうです。
夫にはリクエストの「鮭とば」と、何故か私には「ビールキャラメル」
数字のなかで、2が一番好き、ということではない。江國香織の小説『ホテルカクタス』(集英社文庫)の登場人物(?)の3人のなかで、数字の2が一番好きなキャラクターだということだ。
ちなみに、あとのふたりは、きゅうりと帽子だ。
何を話していて、そういう話になったのかは忘れたが、ふたりとも『ホテルカクタス』は大好きな小説なので、日常会話にも、自然に登場する。
「数字の2が、眠れなくなる話、あったじゃない?」と、娘。
「えっ? そんな話、あったっけ?」と、わたし。
「えーっ? 覚えてないの? あの話が、一番好きなのに」
「帽子が、競馬で全財産すっちゃう話が、印象的だったからなぁ」
「帰りのバス代なくなっちゃって、2にかぶってもらって乗るやつね」
「で、2が、眠れないんだって、きゅうりと帽子の部屋に行くんだよ」
「それで、きゅうりは?」
「きゅうりのことだから、運動すれば眠くなるよとか、適当なこと言ったんじゃなかったかな?」
と、親しい友人の話でもするかのように、娘。きゅうりは、運動マニアだ。
「で、帽子のことだから」「酒でも飲めとか、言ったんでしょう」
「あ、ラスト思い出した」と、わたし。
「呆れた2は、ああ疲れたって、部屋に帰ってぐっすり眠りましたとさ」
彼女は、眠れない夜に、その話を思い出すと言う。
その、数字の2が眠れなくなる話を、再読した。
すると、きゅうりは「一週間も眠れずにいたら、それは不眠症だから医者に行くべきだ」と言い、がんばって一週間眠らずにいるように励ました。帽子はというと「じゃあ、起きていればいい」と言い、酒に誘った。
途中は多少違っていたが、ラストは娘が覚えていた通りだった。
読み直して、ひとり暮らしの部屋で、眠れない夜に『ホテルカクタス』の3人を思う娘を、想像した。想像し、胸がほっこりした。眠れない夜も、そう悪くはないかも知れない。
「ホテルカクタス」という名の古いアパートに、3人は住んでいました。
久しぶりに会った末娘は、お土産をくれました。
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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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