はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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花びらがついた「バカ」

自分で閉めた車のドアに、思いっきり頬をぶつけた。
痛い。だが誰も責められない。痛みが、ただ情けなく頬に残るのみである。

何故ぶつけたかといえば、原因がない訳ではない。降りた場所に、バカの花が咲いていたのだ。この辺りでは「アメリカセンダングサ」のことを「バカ」と呼ぶ。いや、バカの花は、何も珍しくもなく、庭にも道端にも咲き乱れているのだが、ちょっと珍しいバカだったのだ。バカの花にはついていないはずの平たい花びらがついていたのだ。
「あれ、珍しい」と、足元に視線を落とし、そのままドアを閉めた。
その途端、ガツンと顔を殴られたような衝撃。幸せなことに顔を殴られた経験は、まだないが、想像するに、こんな感じだろうと判った。

もともと二つのことを同時にできない不器用な性格である。のんびり、ゆっくりを身上にしている。身体も、その辺を理解して行動して欲しいものである。

ところで、何故「アメリカセンダングサ」が「バカ」と呼ばれているかというと、種になると衣服につきやすい「ひっつきむし種」故にだ。
小学生男子が、わざと友達の背中にくっつけて「バカが、ついてる!」などとやりあう姿は、登下校時によく見られる。季節の風物詩と言ってもいい。
「バカ」と呼ぶ地域は、意外に多くあるそうだ。

「何故、足元に花びらつきのバカが? 誰かの罠か?」
ひとり、バカに毒づくも、こんな手の込んだ罠を仕掛ける者も、意味もなかろうと判ってはいるのだ。
「バカのバカ」つぶやくと、自分でも可笑しくなって、ひとり笑った。

これが、ごく普通の「バカ」

これが、花びらつきの「バカ」

ごく普通の「バカ」の葉っぱ。

花びらつきの「バカ」の葉っぱ。

そしてこれが種。先端の枝分かれした部分で、くっつきます。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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