はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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人の力、機械の力

空の色が薄い。腕も腰もだるく、身体はほてっている。
どうしたのかと言えば、雪掻きでへとへとになるとこうなるのだ。目は雪目で、空の色さえ、いつもと違って見えている。

「とにかく、車を出せるようにしよう」「おう!」
50センチの積雪があった一昨日の午後、雪がやんだ頃を見計らって、雪掻きを始めた。お隣が離れているので、雪掻きしている姿は遠く見えるが話はできない。なので、ご近所さん達とも電話で連絡をとり、除雪車が来るであろう道まで、なんとか車が通れる道を作ろうということになった。
我が家の前の道路は、まだ轍がなかった。新聞配達も、郵便も、宅配も来る様子はない。誰の足跡もない真っ白な道だ。美しい。美しいが、雪は重い。すぐに腱鞘炎になるわたしは、少しずつ掻くしかない。夫の半分にも満たない労力だが、それぞれできることをやるしかないのだ。それにしても雪掻きをするとなると、道は広く長く、なんと果てしなく見えることであろうか。

休憩を挟んで、3時間くらい掻いただろうか。
「なんとか、車、出せそうだね」
足もとのみを見て、ただ雪を掻いていたのだが、夫に声をかけられて顔を上げると、道はずいぶんと広がっていた。
「おーっ、すごい!」
人の力って、すごいんだなあと、感動した。うん、そうだよ。薪だって、一本ずつ運んでも、いつかは軽トラ1台分運び終わるんだから。何だかんだ言っても、やっぱり人の力って、ほんとすごいんだよ。
その直後だった。ユンボが、雪を掻きながら通り過ぎていった。除雪車はいつ来るか判らないと、同じ地区の人がユンボで回ってくれているらしい。
「おーっ、 すごい!」
機械の力って、やっぱりすごいんだなあと、ふたたび感動したのだった。

昨日の朝の風景。除雪車が通ったあとの道です。

田んぼも真っ白。四角い形だけが、くっきりと浮かんでいます。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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