はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ピンクに染まった紫大根と赤紫のマフラー

いただいた紫大根で甘酢漬けを作った。
美味しい。さっぱりしていて後を引く美味さだ。ネット検索したレシピは、大根を切って調味料共に密封袋に入れて揉み1日置くだけ。簡単で美味しく、何よりピンク色に染まった大根が綺麗だ。
「これ、大根の色だけなの?」夫が驚いていた。
紫キャベツ、紫玉葱などは、時々料理の色付けに楽しんで使うが、こんな風に鮮やかなピンクに染まるのは紫大根ならでは。見とれる。目で見て楽しむ料理そのものだ。箸も進む。皮を刻んで入れた柚子も効いている。

しかし、これがスーパーで袋入りで売っていたら思うだろう。着色料が入っているのだろうと。蜜柑をオレンジ色のネットに入れて売るように、売る方も美味しく見せる工夫をする。買う方も買う方で、疑う。偽物の色に騙されているんじゃないかと。残念ながらそれが当たり前の世の中だ。消費者は自分の目でしっかりと見極めなければならない。
人の目は不思議だ。光の加減や、体調や、気持ちのあり方で、たぶん見え方も変わってくる。何年か前に夫にプレゼントしたマフラーは、売り場では綺麗な紫のラインが入ったように見えた。その年の流行りが紫で、紫がポイントのマフラーをプレゼントしたかったのだ。
しかし、夫は手に取って言った。「エンジだ」
家に帰って見てみたら、確かにポイントのラインはエンジだった。
だがわたしは、頑固にも言い張った。「紫だ」と。
「紫だよね?」と、娘に同意を求めると、彼女は、夫とわたしの顔を見比べ、笑って言った。「赤紫だね」エンジでも紫でもなく、赤紫だ。
オーストラリアを出て、今フィリピンを1週間楽しんでいる上の娘である。エンジと紫の合い間を笑ってくぐり抜け、彼女は楽しい1年間を過ごしたのであろうと、紫大根の酢漬けを味わいつつ考えた。もうすぐに、そう、2日もすれば彼女は帰ってくる。

これは、ピンクか、紫か?

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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