はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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待ち時間長き人生の安らぎ

胸を張って得意と言えることはあまりないが、待つことは得意分野だ。
娘の送り迎えなど、暗くなった無人駅で待たせるわけにはいかないので、早め早めに出発する。その上中央線はよく遅れるので、余計に待ち時間が長くなることも多い。読みたい本があれば持って出るし、調べようと思っていたレシピなどを検索する場合もある。
しかし本もケータイも開かずボーっと考え事をしたり、考え事をしているふりをしたりもする。ボーっとする時間が、必要不可欠な体質にできているのだ。
「時は金なりと言いますよ」と叱られそうだが、わたしの人生、半分はボーっとする時間で構成されている。これが無ければわたしではないと、今では確信する。時間がもったいないと思う時期も、とうに通り過ぎた。
ボーっと空を眺めたり、ボーっと風の音を聞いたり、ボーっと酒を飲んだりして、一日一日が過ぎて行く。豊かな時間だとも言えるし、空虚な時を過ごしているようにも思う。そしてそれは、どちらでもいいようにも思う。
昨日も一日、よく待った。免許証を紛失した娘のために運転手をし、警察署、運転免許センターで待ち、ケータイが壊れたままの彼女のためにdocomoショップでも、また待った。

そんなわたしのもっとも苦手とするところは、人を待たせることである。待っている時には安らかなる時間も、待たせていると思うと気が急いてどうにも落ち着かない。基本的に気が小さいのだ。
「やあやあ、待たせたね」と、のんびりと言えるような太っ腹な人間に、いつかはなれるのだろうか。ちょっと憧れる。

docomoショップの隣のマックで、ボーっと珈琲を飲みました。
うとうとと、すっかり眠たくなりましたが、
1年ぶりに運転する娘に冷や汗をかきつつ助手席に座り、目が覚めました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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