はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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秋色いろいろ

気温が下がり空気が澄み、霞むことなくくっきりと山々が見えてくる秋。
赤トンボや彼岸花の赤、葡萄や茄子の紫や紺、稲穂やススキの黄色、高く青い空と、何もかもが色鮮やかだ。

秋は、夢もくっきり見えるものなのだろうか。このところ目覚めてからも、はっきりと覚えている夢が多い。たとえば。

中学生のわたしは、友人達と和やかにしゃべりながら下校中。駅までの帰路、別れ別れになり、駅に着くと3人だった。中学時代の女友達、わたし、そして怪我をした男子だ。わたしは、彼に肩を貸していた。
女友達は反対車線なので、ホームの向こうで笑顔で手を振っている。現実世界で3年ほど前に会った彼女は髪を下していたが、手を振っているのは中学時代と同じく髪を二つに結わえた彼女だった。
男子は、突然わたしに告白する。「好きなんだ」
「わたしが付き合ってる人いるの、知ってるでしょ?」戸惑いつつ、わたし。
「うん、知ってる。ただ、今の正直な気持ちを伝えたいだけなんだ」と、彼。
地下鉄のホームの埃臭さ。生ぬるい風。遠く聞こえる電車の音。
わたし達は、しばし見つめ合った。
夢はそこで終わる。ちょっと切ない、セピア色した夢だった。

しかし、目覚めてから、ムクムクと湧き上がったのは疑問だった。
「夢なんだからさぁ、自分の好きなタイプ登場させようよ」
彼は目がぱっちりした丸顔で坊主頭、一言でいうとマルコメ味噌のCMに出てくるような男子だったのだ。
トヨエツでもなく、福山雅治でもなく、ジョニー・デップでもなく、マルコメ。キムタクでも、妻夫木聡でも、岡田将生くんでもなく、マルコメ。
空気澄む秋とは言え、夢、くっきりじゃなくてもよかったかも。

♪ すべてが 思うほど うまくはいかないみたいだ ♪
秋の庭で『夜空ノムコウ』を、ひとり口ずさむしかなかった。

赤トンボは、カメラを向けても逃げません。こちらをしっかり見ています。

あ、山葡萄。食べられるかな? 残念、青葛藤(あおつづらふじ)でした。
美味しそうだけど、毒があるとか。漢方には使われるみたいです。

田んぼの畔には彼岸花。鮮やかな赤に目を奪われます。

シジミチョウ。本当に貝のシジミそっくりですよね。

去年の春に植えたイチイの木も、根付いたようです。ピンクの実が可愛い。

秋の色と言えば、抜けるような青空ですよね。
日に日に山が、くっきり見えるようになってきました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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