はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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初秋の宝石

庭の紫式部の実が、色づいてきた。綺麗な薄紫が宝石のように光り、まるでアメジストのようだ。わたしの誕生石は紫式部色のアメジスト。普段、気に入って使っているペンダントは、アメジストの原石を加工した、まだ新人だというアクセサリー作家が安く売っていたものだ。もう10年くらい使っているだろうか。1か所欠けてもいる。それを大切にしている。

そんな風で、宝石やブランド品などとは、何ら縁のない生き方をしてきた。
正式の場で身に付ける真珠のネックレスとイヤリングは、結婚した時に義母にプレゼントしてもらったし、夫が誕生日やらクリスマスやらに(5年に1度くらいの割り合いかな? 忘れた頃にってやつです)贈ってくれた、小さなダイヤがついたネックレスや指輪もいくつかある。だから、それなりの服装をした時には、きちんとしたものを付けられる。それ以上は望まない。欲しいと思わないのは、わたしのなかのみずがめ座的性格「少年性」によるものだろうか。

去年のクリスマスのこと。わたしは夫のリクエストを受け、マフラーをプレゼントした。そして「欲しいものある?」と聞かれ、考えた。
「アクセサリーも、服も、欲しくないなぁ」考えて、言った。
「そういうのは、これからはもういいや。何か欲しいとしたら、ふたりで食事したり、旅行に行ったりしたいなぁ。そういう時間が欲しい」
そして受験生だった末娘の送り迎えを1日だけ休ませてもらい、表参道のイタリアンレストランでふたりゆっくりと食事をした。いいクリスマスになった。

紫式部の実を見て、こんな風に綺麗だと思う気持ちを失くさずにいたいなと思った。そういう気持ちや、誰かとの時間を、より大切にしたいと思うようになったわたしには、たぶんもう宝石などいらないのだ。

根元から、色づいていきます。そのままの色が綺麗に撮れなくて残念です。

それでも太陽の光が、宝石っぽく輝かせてくれました。

欠けている側の方に透明感があり、気に入って表にしているペンダント。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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