はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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空気に感謝する

同窓会に出席した。と言っても、学窓の友ではない。
19歳の頃にバイトしていた喫茶店のバイト仲間と、常連のお客さんというゆるーい同窓会。昨年声をかけてくれる友人がいて実現し、今回で2回目だ。
バイト仲間とは着かず離れず長く付き合って来たので、おたがい家族のことや近況もなんとなくは判っている。だが常連さんとは昨年30年ぶりに再会。懐かしい時間にタイムスリップしたかのような不思議な感覚を味わった。

しかし今回は、昨年の続きの女子会という趣きの方が強かった。
銀座のカラオケもできるという個室飲み放題イタリアンで、とめどなく、とりとめもなく、しゃべることしゃべること。話は尽きず、その後デニーズでお茶していたら、わっ終電! という時間になっていた。1泊の予定で出て来た遠距離のわたしは、のんびりと時間を気にせず過ごせたのが嬉しかった。

その常連さんのひとりから、胸に残る言葉を聞かせてもらった。今春、亡くなられたお父様が話していたことだと言う。
「空気は、すごい。水道や電気のようにお金を取る訳でもなく、万人に平等に呼吸をさせてくれている。感謝の気持ちを忘れないようにしたいなぁ」と。

そんな話をしてくれた彼女の口から発せられる「ありがとう」は、他の誰とも違っている。それは、同席したみんなが感じたことだと思う。この父にしてこの娘ありと、それも多分みんなが思ったことだ。
料理が、飲み物が運ばれてくる度に、お店の人に「ありがとう」と笑顔で言う。しゃべっていても、何気なく栞のように「ありがとう」が挟まれる。
彼女の言葉は、心の奥深くから自然と発せられ、胸の奥に、柔らかな新緑の木々に囲まれた美しい湖を持っているんじゃないかと疑いたくなるほど、澄んだ空気のようだ。
「ああ、わたしって何て汚れてるんだろう」
彼女に会う度に思うのだと、わたしなどより余程、心、綺麗な友人が言った。
「全く、同感」と、友人達と一緒に呼吸していることに感謝しつつ、そっと空気を吸い込んだ。その空気が普段より微かに甘く、重たさを持たない、たとえば綿菓子のようなものだと感じたのは、気のせいではない。多分。

シャンパンで、乾杯☆ グラスに入った前菜がお洒落!

サラダも、一人前ずつ大皿に盛ってあって、ケンカになりません(笑)

鮭のソテー。添えられた野菜も優しい味。

女子会っぽく(?)花束のようなフルーツが出てきました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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