はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
エノキの卵とじ、そして納豆
一人の朝ご飯。久しぶりに味噌汁は、エノキの卵とじにした。
夫との朝食は、大抵目玉焼きを焼くので、味噌汁に卵を落とすことはない。卵を焼かず、納豆にする朝もあるが、彼は納豆には生卵派なので、やはり卵とじをすることはないのだ。わたしは納豆には卵なし派で、二人の食卓の朝も、それぞれの食べ方で食べるのだけれど。
久しぶりに口にするものは、なつかしい味がする。小さな記憶が甦る。
「あ、これ、末娘が好きだったな」
そう思って、ん? と首をかしげた。あれ? 上の娘だったかも。いや、息子が好きだったのかも知れないと。
空気がひんやりとしてきた朝、熱い卵とじは、身体だけではなく心まで温めてくれる。じつは、わたし自身が好きな味なのだ。
そんなことを考えて、不意に思い出した。
小さな子どもはよく擦り傷を作る。ちょっとひどいときには、軟膏を塗ってやった。風呂上りに軟膏を塗ろうとして、3人のうち、誰の膝小僧の傷だったかと混乱してしまうことが、よくあった。さらには、そこに自分さえも混ざり、子どもの膝に軟膏を塗ろうとして、実際の傷はわたしの膝だった、ということすらもあった。忙しい毎日だったということはあるが、たぶんそれだけではない。子ども達がまだ、母親である自分に本当に近い存在だったのだろう。
今では彼らも、ずいぶんと遠い場所にいる。逆に遠い場所にいるから記憶が混乱しているのだ。納豆に生卵を落とすのが好きだったのは、誰だったか。そんなことすら、もう思い出すこともできないほどに。
どちらも葱たっぷり。九条葱を使いしました。
納豆も味噌汁も、葱の量で味そのものが変わりますね。
夫との朝食は、大抵目玉焼きを焼くので、味噌汁に卵を落とすことはない。卵を焼かず、納豆にする朝もあるが、彼は納豆には生卵派なので、やはり卵とじをすることはないのだ。わたしは納豆には卵なし派で、二人の食卓の朝も、それぞれの食べ方で食べるのだけれど。
久しぶりに口にするものは、なつかしい味がする。小さな記憶が甦る。
「あ、これ、末娘が好きだったな」
そう思って、ん? と首をかしげた。あれ? 上の娘だったかも。いや、息子が好きだったのかも知れないと。
空気がひんやりとしてきた朝、熱い卵とじは、身体だけではなく心まで温めてくれる。じつは、わたし自身が好きな味なのだ。
そんなことを考えて、不意に思い出した。
小さな子どもはよく擦り傷を作る。ちょっとひどいときには、軟膏を塗ってやった。風呂上りに軟膏を塗ろうとして、3人のうち、誰の膝小僧の傷だったかと混乱してしまうことが、よくあった。さらには、そこに自分さえも混ざり、子どもの膝に軟膏を塗ろうとして、実際の傷はわたしの膝だった、ということすらもあった。忙しい毎日だったということはあるが、たぶんそれだけではない。子ども達がまだ、母親である自分に本当に近い存在だったのだろう。
今では彼らも、ずいぶんと遠い場所にいる。逆に遠い場所にいるから記憶が混乱しているのだ。納豆に生卵を落とすのが好きだったのは、誰だったか。そんなことすら、もう思い出すこともできないほどに。
どちらも葱たっぷり。九条葱を使いしました。
納豆も味噌汁も、葱の量で味そのものが変わりますね。
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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