はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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『空の名前』

昨日見た雲は、雲の類として分類した10のうちの名で言うと「高積雲(こうせきうん)」というらしい。『空の名前』(光琳社出版)で、調べた。
よく表れる高さは、二千から七千メートルだそうだ。と言われても、想像もつかない。二千と七千って、全然違うじゃないと、思ったりもする。
空の上のことなど、まるで判らないことだらけ。それでも、この本は写真が美しく、ただ眺めているだけでホッとする大好きな一冊だ。タイトルの通り、本のなかに、様々な空が広がっているのである。

運転していて、前の車の運転手が、窓から火のついた煙草を投げ捨てたのを見てしまった。ひどく嫌な気分になった。わたしがイライラしても、何もいいことはないと知りつつ、胸のなかに嫌なものが広がっていく。

「通勤電車のなかは、一触即発状態だよ。みんなが、イラついてる」
ついこのあいだ、夫が言っていた。
「イライラの連鎖が、広がっているのかな」わたしも、想像してみる。
小さな感覚のズレが、イライラの種を撒き、諍いを巻き起こす様。

煙草を道に投げ捨てる人とのズレは、小さいとは思わないが、イライラの連鎖に巻き込まれそうになっている自分に気づき、空を見上げた。
そんなわたしを見下ろして、高積雲が、笑っていた。二千だか、七千メートルだかの遥か上の方から、小さな人間達を見下ろして、決して嘲笑するのではなく、わたし達が空を見上げて眩しさに笑うように、やさしく笑っていた。

甲府に向かう国道20号線の信号待ちで、撮りました。

雲、水、氷、光、風、季節の6章で構成された写真集のような本です。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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