はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
日常に潜む心の闇
「『日常』というバランス、それがくずれるとき。誰かの心の暗がりが、そっと目の前に広がる」本の帯には、そう記されていた。
藤野千夜『彼女の部屋』(講談社)を読んだ。短編が、6編収められている。
どれも、大きな事件が起こる訳ではない。毎日のなか、流れていく心の欠片や、微かに感じる「ズレ」、判っている自分の足りないところを見つめてしまう瞬間。そういうものを静かに捉え淡々と描いた短編小説集だ。
たとえば『ハローウィーン』は、未婚の主人公、周子と、子育てを終えた60代の福田夫婦が、マンションのイベントであるハロウィンを迎えるまでのやり取りや、その後を描いている。
表題作『彼女の部屋』は、離婚して1年の主人公、恭子が、親しくもない女性、北原さんに、家に遊びに来ないかと誘われる。誰にでも嫌な顔ができず断れない恭子と、執拗に親しげに誘ってくる北原さん。そんな二人のズレと恭子の微妙な気持ちの揺れを描いている。
自分が持つ『パーソナルスペース』を、一歩踏み出した時、感じるものは人の温かさだとは限らない。隠している傷や、淋しさや、闇に出会うこともある。だが、そういう負の部分も含め、人と人とは関わり合っていくものなのだと、しみじみ感じる短編集だった。
涼をとりに行った明野図書館には「涼」が付く熟語を並べてありました。
帰り道、田んぼの稲がずいぶん頭をもたげて来たなぁと写真を撮りました。
もう、すぐに収穫の秋。今年も美味しいお米が食べられますように。
藤野千夜『彼女の部屋』(講談社)を読んだ。短編が、6編収められている。
どれも、大きな事件が起こる訳ではない。毎日のなか、流れていく心の欠片や、微かに感じる「ズレ」、判っている自分の足りないところを見つめてしまう瞬間。そういうものを静かに捉え淡々と描いた短編小説集だ。
たとえば『ハローウィーン』は、未婚の主人公、周子と、子育てを終えた60代の福田夫婦が、マンションのイベントであるハロウィンを迎えるまでのやり取りや、その後を描いている。
表題作『彼女の部屋』は、離婚して1年の主人公、恭子が、親しくもない女性、北原さんに、家に遊びに来ないかと誘われる。誰にでも嫌な顔ができず断れない恭子と、執拗に親しげに誘ってくる北原さん。そんな二人のズレと恭子の微妙な気持ちの揺れを描いている。
自分が持つ『パーソナルスペース』を、一歩踏み出した時、感じるものは人の温かさだとは限らない。隠している傷や、淋しさや、闇に出会うこともある。だが、そういう負の部分も含め、人と人とは関わり合っていくものなのだと、しみじみ感じる短編集だった。
涼をとりに行った明野図書館には「涼」が付く熟語を並べてありました。
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もう、すぐに収穫の秋。今年も美味しいお米が食べられますように。
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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