はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
『繕い裁つ人』
映画『繕い裁つ人』を、観た。
監督は『しあわせのパン』を撮った三島有紀子。脚本は『ゴールデンスランバー』の林民夫である。神戸の坂道や階段が、美しく撮られた映画だった。
舞台は、ポートタワーを見下ろせる坂の上にある「南洋裁店」そこでは二代目、南市江(中谷美紀)がひとり、先代である祖母から受け継いだ足踏みミシンを踏み、一枚一枚丁寧に洋服を仕立てていた。
そこに足しげく通うのは大手デパート服飾に務める藤井(三浦貴大)。彼は、市江の服をブランド化し、多くの人にその良さを判ってもらおうと営業に来ていた。市江は何度も断るが、藤井は毎日のように足を運ぶ。いつしか、市江の仕事ぶりに魅了されていたのだ。
南洋裁店の仕事は、洋服を仕立てるよりも、作った服を仕立て直すことの方が多かった。市江の祖母が仕立てた服を大切に着ていて、体型の変化や、破れた時、また母が着ていた服を着たいなどと持ち込んでくる近所の人が、ひっきりなしにやってくる。市江が仕立てる洋服もまた、祖母のデザインしたものに限られていた。
そんな市江を理解していきながらも、藤井は「市江さんは、自分がデザインした洋服を作り、先代を越えたいと思っているはず」と説得するのだった。
印象に残ったのは、チーズケーキのシーンだ。市江は、行きつけの喫茶店でひとり、ホールのチーズケーキを食べる習慣があった。その味が、いつもと違うと感じたその時、自分の心の変化に気づく。創業以来変わらぬ食べなれた味も、食べる自分の心持ちが変われば違って感じるのだ。人は変わっていく。変わらぬ部分を大切にしながらも、否応なしに変わっていくものなのだと。
あなたの、「人生を変える一着」を仕立てます。
プログラムの最初のページには、この言葉が。映画のテーマにも通じます。
仕事服姿でミシンを踏む、市江。頑固じじいとも言われる職人肌の彼女は、
中谷美紀以外にはできないと思うほど、ぴたりとハマっていました。
映画では片桐はいりがやっている雑貨屋さん。実在するそうです。
今度神戸に帰省した際に、ぜひ行ってみようと思います。
監督は『しあわせのパン』を撮った三島有紀子。脚本は『ゴールデンスランバー』の林民夫である。神戸の坂道や階段が、美しく撮られた映画だった。
舞台は、ポートタワーを見下ろせる坂の上にある「南洋裁店」そこでは二代目、南市江(中谷美紀)がひとり、先代である祖母から受け継いだ足踏みミシンを踏み、一枚一枚丁寧に洋服を仕立てていた。
そこに足しげく通うのは大手デパート服飾に務める藤井(三浦貴大)。彼は、市江の服をブランド化し、多くの人にその良さを判ってもらおうと営業に来ていた。市江は何度も断るが、藤井は毎日のように足を運ぶ。いつしか、市江の仕事ぶりに魅了されていたのだ。
南洋裁店の仕事は、洋服を仕立てるよりも、作った服を仕立て直すことの方が多かった。市江の祖母が仕立てた服を大切に着ていて、体型の変化や、破れた時、また母が着ていた服を着たいなどと持ち込んでくる近所の人が、ひっきりなしにやってくる。市江が仕立てる洋服もまた、祖母のデザインしたものに限られていた。
そんな市江を理解していきながらも、藤井は「市江さんは、自分がデザインした洋服を作り、先代を越えたいと思っているはず」と説得するのだった。
印象に残ったのは、チーズケーキのシーンだ。市江は、行きつけの喫茶店でひとり、ホールのチーズケーキを食べる習慣があった。その味が、いつもと違うと感じたその時、自分の心の変化に気づく。創業以来変わらぬ食べなれた味も、食べる自分の心持ちが変われば違って感じるのだ。人は変わっていく。変わらぬ部分を大切にしながらも、否応なしに変わっていくものなのだと。
あなたの、「人生を変える一着」を仕立てます。
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仕事服姿でミシンを踏む、市江。頑固じじいとも言われる職人肌の彼女は、
中谷美紀以外にはできないと思うほど、ぴたりとハマっていました。
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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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