はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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浮遊する魂

最近よく、魂が浮遊する。
と言っても、何のことはない。くしゃみがよく出るだけだ。
家に一人でいるときに出ることが多く、魂を戻すおまじない「bless you」と言ってくれる人はいない。なので、くしゃみと同時に口から出た魂は、部屋のなかを浮遊し、天井にぶつかり、床をバウンドし、吹き抜けの一番高い天井の隅っこでうとうとしていたりする。
海外の迷信である「くしゃみをすると魂が抜ける」という話を聞いて以来、たびたびそんな空想をしてしまうのだ。くしゃみがよく出るようになったのも、案外そんなふうにふわふわと空想していたからかも知れない。

魂の抜けた身体は余計な力が入ることもなく、浮遊する魂と同等にふわふわと軽くなったような気がする。重力を、忘れる。記憶を、失くす。目を、閉じる。光を、感じる。そしてしばらく待って、自ら言うのだ。
「bless you」

天井にぶつかって、ふわりと落ちて、また飛んで、またぶつかって。

2階にある窓ガラスをスーッとすり抜けて、青い空へ。

雲と一緒に、ふわふわ遊ぶのも楽しいかも知れません。
リフレッシュ術、と言うほどのことでもありませんね。

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