はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
新米魔女に似合いの帽子
出会ってしまった。一目惚れだ。勘違いかも知れないと自分を疑ってもみた。考えに考えあぐねた。しかし自分の気持ちに間違いはないと、すでに知っていた。一目惚れしたのは、アジアン雑貨の出店で見つけた帽子だ。
タイで仕入れたという布を中心に置いた、その出店には、帽子の他にも、ショールやブラウスやロングスカートなどもあった。色鮮やかな緑やオレンジ、シンプルな藍染めや生成りなど様々な色の布があった。すべすべした手触りのタイシルクもあれば、ごつごつした綿100%のものもあった。
「布が好きで」店主は、笑って言った。
如何にも、その通りなんだろう。アジアで仕入れた布で、日本人のデザイナーや作家に作ってもらっていると、ゆったりとした口調で話してくれた。
3度、帽子をかぶり、店を離れた。旅先でのこと。このまま帰れば、二度と会うことはないとわかっている。
1時間珈琲を飲み、考えた。そして戻った。もう迷いはなかった。
赤と黒のツートンの帽子には、孔雀の羽根をデザインした刺繍が手縫いで施してあった。孔雀と言えば緑やブルーの目を引く色合いをイメージするが、全く違う。黒地に赤の糸、そして小さなビーズ。赤の布地には黒が織り込まれていて、赤、黒のバランスのよさに魅かれた。
頭に帽子をのせた自分は、何処か魔女のように見えた。アジアの布と帽子作家と店主に魔法をかけられた、新米の魔女。
「魔女にしては、まだまだ若輩者だな」どんな魔法を使おうか。迷うなぁ。
いろいろ試してみましたが、気になったのは一つだけ。出会いなのかな。
孔雀の羽根も、今やネットで購入できるんですね。それってちょっと淋しい。
末娘が小学生の頃、拾った野鳥の羽根を集めて、
手作りの羽根図鑑を作っていたのを思い出しました。
タイで仕入れたという布を中心に置いた、その出店には、帽子の他にも、ショールやブラウスやロングスカートなどもあった。色鮮やかな緑やオレンジ、シンプルな藍染めや生成りなど様々な色の布があった。すべすべした手触りのタイシルクもあれば、ごつごつした綿100%のものもあった。
「布が好きで」店主は、笑って言った。
如何にも、その通りなんだろう。アジアで仕入れた布で、日本人のデザイナーや作家に作ってもらっていると、ゆったりとした口調で話してくれた。
3度、帽子をかぶり、店を離れた。旅先でのこと。このまま帰れば、二度と会うことはないとわかっている。
1時間珈琲を飲み、考えた。そして戻った。もう迷いはなかった。
赤と黒のツートンの帽子には、孔雀の羽根をデザインした刺繍が手縫いで施してあった。孔雀と言えば緑やブルーの目を引く色合いをイメージするが、全く違う。黒地に赤の糸、そして小さなビーズ。赤の布地には黒が織り込まれていて、赤、黒のバランスのよさに魅かれた。
頭に帽子をのせた自分は、何処か魔女のように見えた。アジアの布と帽子作家と店主に魔法をかけられた、新米の魔女。
「魔女にしては、まだまだ若輩者だな」どんな魔法を使おうか。迷うなぁ。
いろいろ試してみましたが、気になったのは一つだけ。出会いなのかな。
孔雀の羽根も、今やネットで購入できるんですね。それってちょっと淋しい。
末娘が小学生の頃、拾った野鳥の羽根を集めて、
手作りの羽根図鑑を作っていたのを思い出しました。
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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