はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
捨てるべきものの捨て場所
友人に、夢の話をした。
男の部屋を訪ねると、奥さんと小学生の男の子が二人いて、せんべい布団を敷き、奥さんの隣で寝ることになった。男と子どもは、何処に行ったのだろうか。気がつけば、奥さんとふたりきりになっている。
頬のラインが綺麗なその女は、真っ赤な口紅がくっきりと浮かび上がって見えるのが印象的だった。そして、何に動ずることもなく煙草を燻らせていた。
「いかが?」
煙草を勧められ、迷う。煙草は吸わないが、美味しそうに見えたのだ。
「いただきます」
わたしは咳き込まないよう注意を払いつつ、煙草を吸った。美味い。
煙草は時間をかけ、少しずつ先端から灰になっていく。わたしは灰皿を探した。だが灰皿は何処にもない。
女の煙草は、いくら煙を吐いても灰にはならず、真っ赤な唇がたずさえた微笑みが煙と共にゆらゆらと浮遊している。その横でわたしは、どんどん灰になっていく煙草を片手に、男の家を隅から隅まで灰皿を探して回るしかなかった。
話を聞いた友人いわく。
「捨てるべきものの、捨て場所を探してるんじゃない?」
「捨てるべきものかぁ」
彼女の言葉に、いつしか捨て場所ではなく、捨てるべきものの方を探している自分に気づく。たくさんのものを持ちすぎているのかもしれないなぁと、友人が淹れてくれた紅茶を飲みつつ、ふと考えた。
とりとめもなく、ふたりゆっくりとしゃべった友人のマンションからは、
スカイツリーが見えました。完成して、初めて目にしたスカイツリーかも。
男の部屋を訪ねると、奥さんと小学生の男の子が二人いて、せんべい布団を敷き、奥さんの隣で寝ることになった。男と子どもは、何処に行ったのだろうか。気がつけば、奥さんとふたりきりになっている。
頬のラインが綺麗なその女は、真っ赤な口紅がくっきりと浮かび上がって見えるのが印象的だった。そして、何に動ずることもなく煙草を燻らせていた。
「いかが?」
煙草を勧められ、迷う。煙草は吸わないが、美味しそうに見えたのだ。
「いただきます」
わたしは咳き込まないよう注意を払いつつ、煙草を吸った。美味い。
煙草は時間をかけ、少しずつ先端から灰になっていく。わたしは灰皿を探した。だが灰皿は何処にもない。
女の煙草は、いくら煙を吐いても灰にはならず、真っ赤な唇がたずさえた微笑みが煙と共にゆらゆらと浮遊している。その横でわたしは、どんどん灰になっていく煙草を片手に、男の家を隅から隅まで灰皿を探して回るしかなかった。
話を聞いた友人いわく。
「捨てるべきものの、捨て場所を探してるんじゃない?」
「捨てるべきものかぁ」
彼女の言葉に、いつしか捨て場所ではなく、捨てるべきものの方を探している自分に気づく。たくさんのものを持ちすぎているのかもしれないなぁと、友人が淹れてくれた紅茶を飲みつつ、ふと考えた。
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スカイツリーが見えました。完成して、初めて目にしたスカイツリーかも。
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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