はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[330]  [329]  [328]  [327]  [326]  [325]  [324]  [322]  [323]  [321]  [320

恵まれた才能

珈琲も好きだが、ビールも大好きだ。
こちらは求める気持ちが、すでにオーラになっているのか、求めなくともやってくる。友人に東京に行くから会おうと言うと「4時に恵比寿で」と返事をくれた。「恵比寿」と言えば「エビスビール」
会うなり彼女は「ビール記念館に行こうよ」と、歩き出した。遅れて駆け付けると言っていたもう一人の友人が来るまでの時間、とりあえずの一杯を飲もうと計画してくれていたらしい。扉を開けると、発酵した麦のアルコールを含んだ空気のお出迎え。見学もそこそこに、乾杯した。わたしは『琥珀エビス』友人は『スタウトクリーミートップ』
「あー、美味しい!」「久々の乾杯、嬉しいねぇ」
ビール党のふたりだ。近況を語る口調も、生ビールのお陰かなめらかになる。

ほどなくして到着した友人と、ビヤステーションに移動し、本格的に飲み始めた。もう一人の友人は、お酒は一杯をゆっくり飲むタイプ。対してビール党のふたりは、生ビールをおかわりし続ける。話はあっちに行き、こっちに行き、笑ったり、長いつきあいのなか初めて知る一面に驚いたり、共通の友人の仕事ぶりに感心したりした。
「秀でた能力を持った人は、いいよねぇ」とは、ビール党の友人。
「ほんと、羨ましいよねぇ」とは、わたし。
しかし、間髪を入れず、お酒ゆっくり派の友人が言った。
「何言ってんの。ふたりともビールを飲む能力に、恵まれまくってるじゃん」
「おお! ほんとだ」「確かに!」
とても大切な自分達の能力に気づかせてもらい、あらためて乾杯した。ふたりのビールを(いくらでも楽しんで)飲めるという(ちょっと高すぎるかもしれない)能力と、お酒ゆっくり派の友人に感謝して。

生ビールサーバーには、泡用の別の口が付いていました。
一口もらって飲んだ『クリーミー』は、黒ビールとは思えないまろやかさ。

拍手

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
Template by repe