はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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幸せ感じて

「アクセサリーも洋服もいらないから、ふたりで食事に行きたいな」
わたしは夫にクリスマスプレゼントのリクエストをしていた。そしてクリスマスも過ぎてから、自主登校する受験生の娘に話し送り迎えを1日だけ休ませてもらって、久しぶりにゆったりとふたりで食事をした。
イタリアンなのに「生中」と注文し笑ったり、鯛のカルパッチョに入っていたプチッと噛むと酸味が広がるキャビアライムなるものの存在を初めて知ったり、キッチンの入口にクチーナとイタリア語でかかれているのを見てイタリアを旅した時の話をしたり、ふたり赤ワインを1本空けながら、如何にもクリスマスらしい夜を過ごした。
「なんか、幸せだよね」わたしが言うと、夫もうなずいた。
「幸せだと思える人のところに、幸せは来るんだよ」
同じように働いて同じように家族がいて同じように食事をしていても、不満を見出し愚痴をこぼす人もいる。幸せだなぁと思う人もいる。違いはそこにあるんじゃないかと。
 
以前、夫に言われたことがある。娘の送り迎えを楽しそうにするわたしを見て不思議だ、自分にはできないと。しかし彼女のことで制限されることも多いが、楽しいことの方がずっと多い。日々小さなことの中にも幸せは感じられるのだ。生きていれば深く傷つくこともあるし、眠れずに過ごす夜もある。幸せだなんて、到底思えない時だってある。だからこそ、いっぱい幸せ感じて生きていきたいなと、仕上げのグラッパを飲みつつ考えた。
「もう、やめときなさい」
と、夫にグラスを取り上げられるまで、ゆっくりと考えた。

乗り過ごして松本まで行かないように、『ソロモンの偽証』(新潮社)宮部みゆきを、鞄に入れて行きました。
面白い本なので寝ないで読めると思ったからです。
しかし分厚くて重い本はたとえ面白くとも酔っ払い向きではないことが判明。
重くて開く気になれず石和温泉まで爆睡しました。起きられてよかった!

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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