はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
デコポンとゲシュタルト崩壊
食後のフルーツで一番人気は、何と言っても「デコポン」だ。
何故か。わたしが好きだから。出会いから、その名に魅かれた。姿通りのネーミングは、拍手したいくらいにぴったりくる。
そして手でむけるところ、中の薄皮ごと食べられるところ。ここは重要なところだ。面倒くさがりのわたしでも、いつでも食べようという気持ちになる。ここで包丁やらまな板やが必要になってくると、それがハードルとなり食べないまま腐らせてしまったりもする。
さらに味。甘さが勝っていても柑橘類の酸っぱさがわたしを誘う。もちろんビタミンCも豊富だ。もう、言うことなし。
ということで毎朝の食後、夫に聞く。「デコポン食べる?」
「食べようかな」などと最初は答えていた彼だが、デコポンシーズンが3か月目にも入ってくると変化が現れた。飽きて食べたくないという訳ではない。
「デコポン」という名のリズミカルさも加わり、わたしの毎朝発する「デコポン食べる?」がゲシュタルト崩壊していったのだ。試しに10回言ってみて欲しい。「デコポンタベル?」「デコポンタベル?」「デコポンタベル?」と。言葉そのものが、ばらばらと崩れ、宇宙の果てへと散っていくはずだ。
ゲシュタルト崩壊と戦いつつも、わたし達は食後にデコポンを食べている。夫も戦っている。
「デコポン食べる?」と聞かれ「うるさいよ。食べるよ」と、言ったり、
「デコポン食べる?」と聞く前に「食べる」と早口で答えたりする。
わたしも負けていられず、彼が茶碗を置くや否や「デコポン食べる?」と畳み掛けるように聞いたりする。
「今日は食べない」と、夫がすねて言うこともあるが、わたしがひとり食べていると「少しだけ食べてやるよ」と、結局食べる。
そんなデコポンシーズンも、そろそろ終わり。淋しい限りだ。
デコボコな形が、何とも言えず魅力的。「デコポン食べる?」
何故か。わたしが好きだから。出会いから、その名に魅かれた。姿通りのネーミングは、拍手したいくらいにぴったりくる。
そして手でむけるところ、中の薄皮ごと食べられるところ。ここは重要なところだ。面倒くさがりのわたしでも、いつでも食べようという気持ちになる。ここで包丁やらまな板やが必要になってくると、それがハードルとなり食べないまま腐らせてしまったりもする。
さらに味。甘さが勝っていても柑橘類の酸っぱさがわたしを誘う。もちろんビタミンCも豊富だ。もう、言うことなし。
ということで毎朝の食後、夫に聞く。「デコポン食べる?」
「食べようかな」などと最初は答えていた彼だが、デコポンシーズンが3か月目にも入ってくると変化が現れた。飽きて食べたくないという訳ではない。
「デコポン」という名のリズミカルさも加わり、わたしの毎朝発する「デコポン食べる?」がゲシュタルト崩壊していったのだ。試しに10回言ってみて欲しい。「デコポンタベル?」「デコポンタベル?」「デコポンタベル?」と。言葉そのものが、ばらばらと崩れ、宇宙の果てへと散っていくはずだ。
ゲシュタルト崩壊と戦いつつも、わたし達は食後にデコポンを食べている。夫も戦っている。
「デコポン食べる?」と聞かれ「うるさいよ。食べるよ」と、言ったり、
「デコポン食べる?」と聞く前に「食べる」と早口で答えたりする。
わたしも負けていられず、彼が茶碗を置くや否や「デコポン食べる?」と畳み掛けるように聞いたりする。
「今日は食べない」と、夫がすねて言うこともあるが、わたしがひとり食べていると「少しだけ食べてやるよ」と、結局食べる。
そんなデコポンシーズンも、そろそろ終わり。淋しい限りだ。
デコボコな形が、何とも言えず魅力的。「デコポン食べる?」
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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