はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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言葉として認識されない言葉

「わたしって、案外、せっかちなのかも」
時に、そう思う。例えば駅ナカの立ち食い蕎麦屋で。
大抵、券売機でチケットを買い、カウンターに置き、蕎麦かうどんかを告げるのだが、わたしの発する「お蕎麦で」は、聞き流されることが多い。チケットを置いた瞬間に告げるからか「蕎麦とうどん、どちらになさいますか?」と、聞き直されてしまうのだ。
またか、と思いつつ「お蕎麦で、お願いします」とふたたび告げる。

また例えば、日々買い物するスーパーのレジで。
レジ打ちが終わり「いくらいくらです」と言われ、クレジットカードを出す時に「一括で」と告げる。だが、やはりその言葉も聞き流されることが多い。大抵は、カードを機械に通した後「ご一括になさいますか?」と、聞かれる。そしてわたしは、うなずくのだ。

仕事の流れがあるのは、判る。聞かれるまで待つ方が、いいのかも知れない。何も言わず、カード置く人が多いのだろうとも思う。流れのなかでの言葉のやり取りは、言葉として認識されず流されていく。
ただ、立ち食い蕎麦屋でも、スーパーのレジでも、こちらから何かを伝えることも大切なんじゃないかなと、何処かで思っている自分がいるのだ。

いつものスーパーで、実習中という名札を付けた女性がいる。彼女はレジ打ちが遅い。慣れていないこともあるのだろうが、一つ一つの動作が丁寧なのである。「いくらいくらになります」という彼女に、やはりわたしは言う。「一括で」機械を通した後、彼女は「ご一括ですね」と微笑んだ。彼女は、わたしの言葉を言葉として聞いていた。年末の、ちょっと嬉しい出来事だった。

甲府の駅ナカの蕎麦屋で。とろろ蕎麦にも葱たっぷりで嬉しかったです。

秋に訪ねた同じ北杜市の三分一湧水の蕎麦屋で。ここはおススメです。
今年も、蕎麦、たくさん食べたなぁ。
年越し蕎麦は夫が打つのが恒例。楽しみです。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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