はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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迷路のなかへ

ストーリー性を感じる夢を、よく見る。例えば、先週見た夢。

廃墟の高層ビル。最上階の窓には、ガラスもない。打ちっぱなしのコンクリ。そこに監禁された少年。その周辺には彼を見張っている人々。そこには、悪意はないが、夢は、悪意のある人々の場所へと移動する。彼らは笑っている。誰かを監禁し続けられる立場にいることに、心から喜びを感じている。百年ぶっ続けで笑っていても、物足りないくらいの大きな喜びだ。だが、その笑いのなかには、悪意によって生まれた鋭い無数の棘が存在し、笑っている彼らをも刺し続けている。彼らは、そのことには全く気づかない。日々繰り返される自らが生んだ鈍痛に、身体は慣れていく。心も然り。そして、彼らの慣れは、他人にも同じことを求めていく。
「おまえも、刺されろ! おまえも! おまえも! おまえも!」

それは、大きなモノが、小さなモノを支配しようとするそのイメージととても似ていた。例えば、戦争に向かっていく国と、子ども達とか。

「大きなものに飲み込まれそうになった時には、逃げるしかない」
最上階のコンクリに囲まれた部屋にいた少年は、心に芽生え始めた棘を残らず抜き捨て、裸足のまま全速力で走り出した。
「走れ!」そう言ったのは、わたしだろうか。いや。そこにいた、誰かだったのだろうか。
「空耳でも、いいさ」少年は走り出す。そして、迷路のなかに消えていった。

目覚めて、何か気になって、夢占いをしてみた。ネットでキーワードから検索する簡単なものだ。
「廃墟」→ 思い出。変化の前兆。虚しさ。価値観を変える必要性。
「少年」→ 無防備。好奇心。子どもっぽさ。明日への希望。
「笑う」→ 緊張の解放。エネルギーの高揚。自らを嘲笑する気持ち。
「これって、いい夢ってこと? 悪い夢ってこと? どっちなんだ?」
うーん。よく判らないが、夢に何かしらの意味を探し求めようとすること自体、違うのだということは判ったかも。考えるに、戦争に向かっていこうとする今の日本の不穏さを感じていて、夢に表れたというのが妥当な線だろう。

それにしても、続きはどうなるのだろうか。そして、これからの日本も。

「蛙」→ 目覚め。新たな気づき。無意識と意識の二つの世界を繋ぐ。
カエルくん、今晩、夢に出てきてくれない? 出演依頼OK?
よーく見ると、首を傾げて、うっすら微笑んでいるのが判ります。
蕗の葉の上で、気持ちよさそう。カメラを向けると、少し顔を上げました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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