はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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たくさんのなかの、一つ

今年も玄関の石垣に、キンミズヒキが咲いた。
金水引とかく、黄色い野の花だ。ひっつきむし種(?)なので、誰かについて、我が家の玄関先までやって来たのだろう。もう何年も前から、この季節、定位置で花を咲かせている。
昨日はそぼ降る雨に濡れ、黄色く小さな花がしずくを滴らせる様が、いつにも増して愛らしかった。花言葉は「感謝の気持ち」だそうだ。「運んで下さって、感謝しています」ということか。いや、人が後づけで作った花言葉などに左右されるはずもない。野の花達は、たくましく咲き続けるのみだ。

写真を撮って、初めて気づいたことがある。
1本にたくさんの花をつけていることは、もちろん知っていたが、その一つの花に、雄しべが何本も伸びていることだ。愛らしいとだけ思っていたキンミズヒキの強さを、垣間見た気がした。
まとまって咲く小さな花は、その一つが「一輪」と呼ばれることは、ほとんどない。キンミズヒキもそんな花の一つだ。
漠然と視覚で捉えたままに、そのまとまりを一つだと思いがちな自分を、雨に濡れ、美しく揺れるキンミズヒキの一輪のなかに見た気がした。

小さな花ですが、一つ一つをよく見ると、たくさんの雄しべが。
今年も咲いてくれて、ありがとう。

それが1本にいくつも咲くので、つい一つ一つを見落としがち。

この蕾が、長く伸びて、いくつもの花を咲かせていきます。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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