はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
道ならぬ道を歩く
久しぶりに道ならぬ道を歩いた。ふきのとう採りだ。
と言っても「ショートカットしよう」という夫の言葉のまま、我が家の下の笹が育つ急な傾斜を降りただけだ。
しかし、笹の根に足を取られバランスを崩した。すぐ下には、はば1m程の堰(農業用水)がゆったりと流れている。
「うわぁ!」夫が悲鳴を上げる。
彼の期待には応えず、わたしはバランスを取り戻した。
「だいじょうぶだよ。大げさだな」と、わたし。
「いや。今のは紙一重だった。また骨折すると思った」と、夫。
道ならぬ道を歩くのは、昔取った杵柄で慣れているはずだと思ったが、子どもの頃のようにいくはずもないなと、わたしも肩をすくめた。
東京でも、森や畑が広がる板橋で生まれ育ったわたしは、子どもの頃は男の子と遊ぶことが多く、真っ黒になって森を探検したり、基地を作ったり、ドッジボールしたり、外でばかり遊んでいた。その頃、道ならぬ道を歩き探検した森の名前を思い起こし、可笑しくなった。
お化けが出るという「お化け山」鬼ばばが住むという「鬼ばば山」アベックが追いかけてくるという「アベック山」今やアベックなんて言葉自体、死語に近い。だが「カップル山」じゃ感じが出ない。子どもだったわたしがイメージしていたのは、のっぺらぼうの男女が手をつなぎ追いかけてくるシーンだった。「お化け山」のお化けを見ようと、夜子どもだけで出かけて、こっぴどく叱られたこともあったっけ。それにしても何ともストレートなネーミング。誰がつけたんだか、漫画の世界だ。その後「鬼ばば山」には団地が建ち、「アベック山」は木々を倒して明るい公園になった。「お化け山」のその後は知らない。
そんなことを考えつつ、ふきのとうを収穫し、夫に聞いた。
「帰りも、ショートカットする?」答えはもちろんノーだった。
太陽を浴びて、気持ちよさそうに花開くふきのとう。
収穫は14個。もちろん、天麩羅にしました。
苦味も程よく、食べ頃でした。
と言っても「ショートカットしよう」という夫の言葉のまま、我が家の下の笹が育つ急な傾斜を降りただけだ。
しかし、笹の根に足を取られバランスを崩した。すぐ下には、はば1m程の堰(農業用水)がゆったりと流れている。
「うわぁ!」夫が悲鳴を上げる。
彼の期待には応えず、わたしはバランスを取り戻した。
「だいじょうぶだよ。大げさだな」と、わたし。
「いや。今のは紙一重だった。また骨折すると思った」と、夫。
道ならぬ道を歩くのは、昔取った杵柄で慣れているはずだと思ったが、子どもの頃のようにいくはずもないなと、わたしも肩をすくめた。
東京でも、森や畑が広がる板橋で生まれ育ったわたしは、子どもの頃は男の子と遊ぶことが多く、真っ黒になって森を探検したり、基地を作ったり、ドッジボールしたり、外でばかり遊んでいた。その頃、道ならぬ道を歩き探検した森の名前を思い起こし、可笑しくなった。
お化けが出るという「お化け山」鬼ばばが住むという「鬼ばば山」アベックが追いかけてくるという「アベック山」今やアベックなんて言葉自体、死語に近い。だが「カップル山」じゃ感じが出ない。子どもだったわたしがイメージしていたのは、のっぺらぼうの男女が手をつなぎ追いかけてくるシーンだった。「お化け山」のお化けを見ようと、夜子どもだけで出かけて、こっぴどく叱られたこともあったっけ。それにしても何ともストレートなネーミング。誰がつけたんだか、漫画の世界だ。その後「鬼ばば山」には団地が建ち、「アベック山」は木々を倒して明るい公園になった。「お化け山」のその後は知らない。
そんなことを考えつつ、ふきのとうを収穫し、夫に聞いた。
「帰りも、ショートカットする?」答えはもちろんノーだった。
太陽を浴びて、気持ちよさそうに花開くふきのとう。
収穫は14個。もちろん、天麩羅にしました。
苦味も程よく、食べ頃でした。
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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