はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
木のまな板を削って
休日の朝、夫がサンダーでまな板を削ってくれた。
家を建てたときに、大工さんがお祝いにとくださった思い出の品だ。
普段、じっと見つめることのないまな板。見つめることはあっても、主役は野菜や肉や魚で、あくまでサポート役の道具である。そのまな板を久しぶりにじっと見つめ、木の切断部分である木目を見つめ、ああ、木なのだなとあらためて思った。知ってはいても、意識の外にいってしまっていたのだ。まな板だけではなく、そういうものってたくさんある。
この土地に生えていた赤松を、大黒柱や梁、2階の床板などに使って建てた家に住んでいるというのに、それさえも日々の暮らしのなかで意識することは少ない。カウンターは栗、床板は檜(ひのき)、外板は杉、テーブルは米松、欅(けやき)の座卓もある。それらもみな、どこかの土地に根を張り、空に向かって伸び、葉を広げ、光合成をして酸素を作り生きていた木だったのだ。
意識し始めればきりがなく、食器一つにも、土を掘った土地、焼いた窯、売った店など、様々なふるさと的場所を持つのだろうと想像できる。プラスティックも金属も布も、たぶんそれは同じだ。それが、家というひとところに集まってきた不思議を思った。
まな板は、何処で育った何の木だったのだろう。数年前にお世話になった大工さんも亡くなり、それを知ることは、もうない。
削り終えたあとのすべすべになった木目を撫で、大切に使おうと思った。
ウッドデッキの張り替えなどで使う、作業台。久々の登場です。
削る前のまな板は、だいぶ汚れや傷が目立ってきていました。
削った部分が、白くなっていきます。
ていねいに根気強く、削っていきます。
削り屑がいっぱい。けっこう削れているようです。
仕上げに、きめの細かいやすりで削っていきます。
ダーリン、根気強いなあ。ありがとう。
家を建てたときに、大工さんがお祝いにとくださった思い出の品だ。
普段、じっと見つめることのないまな板。見つめることはあっても、主役は野菜や肉や魚で、あくまでサポート役の道具である。そのまな板を久しぶりにじっと見つめ、木の切断部分である木目を見つめ、ああ、木なのだなとあらためて思った。知ってはいても、意識の外にいってしまっていたのだ。まな板だけではなく、そういうものってたくさんある。
この土地に生えていた赤松を、大黒柱や梁、2階の床板などに使って建てた家に住んでいるというのに、それさえも日々の暮らしのなかで意識することは少ない。カウンターは栗、床板は檜(ひのき)、外板は杉、テーブルは米松、欅(けやき)の座卓もある。それらもみな、どこかの土地に根を張り、空に向かって伸び、葉を広げ、光合成をして酸素を作り生きていた木だったのだ。
意識し始めればきりがなく、食器一つにも、土を掘った土地、焼いた窯、売った店など、様々なふるさと的場所を持つのだろうと想像できる。プラスティックも金属も布も、たぶんそれは同じだ。それが、家というひとところに集まってきた不思議を思った。
まな板は、何処で育った何の木だったのだろう。数年前にお世話になった大工さんも亡くなり、それを知ることは、もうない。
削り終えたあとのすべすべになった木目を撫で、大切に使おうと思った。
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削る前のまな板は、だいぶ汚れや傷が目立ってきていました。
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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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