はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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霜が降りた朝

昨日の朝、霜が降りていた。地面の落ち葉も、枯草も、真っ白。畑など、うっすらと雪が降ったのかと思ってしまうほど白かった。

「霜が降りる」という表現が、好きだ。
霜は、空から降ってきた訳でも降りてきた訳でもないので、正しくないとも言えるが、朝、外に出て、うっすらと白くなっている地面を見ると、ふんわり着地した霜達を想像してしまう。
大人になった今では、霜は空気中の水分が、水になることなく凍る現象だと知っている。それでも「霜が降りる」という言葉を使うだけで、メルヘンの扉が開き、空からふわりふわりと舞い降りた白い結晶達を、霜のなかに見てしまう。正しくない表現が創りだした、幼い頃から膨らませただけのそんな想像が、今も不意に顔を見せる瞬間が、好きなのかもしれない。

百人一首のなか、冬の歌の一つにある。
「かささぎの 渡せる橋に おく霜の 白きを見れば 夜も更けにける」
この季節、夜空を見上げれば、息を飲まずにはいられぬほど星が瞬いていることが多い。この歌は、天の川に輝く星の美しさを、霜の白さに例えたものだ。空から降ったと表現する霜を、また、天の星に返した様な不思議を感じる。

霜には、雪ほどの眩しくハッとするようなは美しさはないが、冬の朝に着地したささやかな造形美に、しばし見入った。

落ち葉も、心なしか身を寄せ合っているよう。

ドングリは、ひとり凍っていました。

雨に倒された猫じゃらし。霜で飾るとブラシみたいに見えます。

寒さに負けず、葉を開いたアップルミントも、凍えていました。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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