はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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雪は、硬く硬く凍る

日中の温かな陽射しで、路肩や田んぼに残る雪もだいぶ解けた。だが、雪掻きで積まれた山や陽当たりの悪い場所では、まだまだ残っている。
少しでも陽が当たる場所は、残ってはいても踏むとずぼっと靴が沈むが、まったく陽の当たらないところなどは、カチカチに凍っていて、わたしの体重などではビクともしない。
「雪だって顔して、完全に氷だな」
路肩の雪の塊や、我が家の北側斜面を真っ白に染めたままにしている雪を見ていると、苦い思いがよみがえる。

何年前だろうか。やはり雪が路肩に解け残っていた。
マイカーフィットは4輪駆動ではないため、わたしは、雪が解けるまでと夫がその頃使っていた車、ランド・ローバーに乗っていた。気に入って10年以上乗った、頑丈なRV車だ。その頑丈なローバーのバンパーを路肩の雪に当て、凹ませてしまったのだ。対向車とすれ違うためだった。
「うそ。雪で、車が凹むの?」
その路肩の雪は、雪の顔した氷だったのだ。
雪は、硬く硬く凍る。車のバンパーなどよりも、ずっと硬く。
「だったら、氷らしく少しは透明になってよ。雪のフリしないでよ!」
そのときのことを根に持っているわたしは、雪の顔をした氷が嫌いだ。だから、この時期、雪に、もとい。氷に当てないよう、ゆったりと時間に余裕をもって走る。ああ、走りながら目に入ってくる八ヶ岳が、日に日に白くなっていく。あれもきっと、氷なんだろうな。嫌いだ。


在りし日のランド・ローバーくん。今は何処にいるのやら。
折しも、今日から札幌では雪まつりですね。凍ってるんだろうな、雪。



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