はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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パノラマの視点で

元旦は、雲一つない快晴で、澄み渡った空気に山々がくっきりと見えていた。夫婦ふたり、雪化粧した八ヶ岳に向かうように、散歩に出かけた。
「赤松、ずいぶん減ったなあ」と、夫。
「ほんと、しばらく見ないうちに、何本も倒れてるね」と、わたし。
車で走るのとは違い、ゆっくり歩くと、いつもは見えないものが見えてくる。あちらこちらの林では赤松が病んで倒れ、少しずつ姿を変えていた。
林のなかとはいえ、家のなかにいては見えない自然の厳しさを、冷たい風に吹かれながら感じた。

15分ほど歩くと、八ヶ岳と南アルプスが見渡せる気持ちのいい場所に着き、思わず深呼吸をする。カメラを構えると、夫が言った。
「それ、パノラマ撮影できないの?」
操作が簡単なコンパクトデジカメであるが、メニューを開くと「かんたんパノラマ180度」がすぐに見つかった。
「お、できるみたい。知らなかった」
シャッターを切りながら、ゆっくりと横へスライドさせていく。やってみると、何度か失敗したが、なんとか1枚撮れた。
カメラと一緒に身体を動かしながら、不思議な感じがした。
一度に見ることのない南アルプスは鳳凰三山と八ヶ岳。すぐ横を向けば見える風景は、じつは一度には見えていない。今、見えていない部分というのは案外多いものなのだなあと思ったのだ。
パノラマ写真を撮るときのように、じっくりゆっくり視点をスライドさせながら、周りを見つめるのもまたいいものだ。小さなカメラに、教わった。

かんたんパノラマで撮った写真が、これです。

八ヶ岳は、最高峰の赤岳がずいぶんと白くなってきました。

こちらは、パノラマ左側、南アルプスは鳳凰三山と甲斐駒ケ岳。

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