はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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娘と雀とスマートフォン

週末帰ってきた、26歳の上の娘と過ごした時間の出来事。
のんびりとした日曜の朝だった。リビングで娘としゃべっていると、コツンと窓ガラスに何やらぶつかる音がした。
「鳥かな?」と、わたし。
「あ、落ちてる」と、娘。
見ると、窓ガラスに空を見て激突したであろう雀が、北側の窓の下でうずくまっている。すぐにふたり、様子を見に行った。
「お、動いた。生きてるね」と、娘。
「首の骨が折れてなければ、だいじょうぶだよ」と、わたし。
雀はうつろだが、瞳も開いている。羽に傷もなさそうだ。
「脳震盪を起こしてるだけみたいだね」と、わたし。
すると娘がおもむろにスマホをとりだし、操作し始めた。
「仲間の声を聴かせてあげようかと思って」と、娘。
スマホから、チュンチュンと雀らしき声が聞こえ始める。
しかし、雀に反応はない。
「じゃあ、リラックス音楽にしてみる?」と、娘。
「効果あんの? それ」と、わたし。
次の瞬間、ジャカジャカジャーンというにぎやかなメロディが。途端に雀は、慌てふためいた様子で北の空へと羽ばたいていった。羽を広げた姿もしっかりしていたから、怪我はなかったのだろう。それにしても。
「それが、リラックス音楽?」と、わたし。
「そのはずだったんだけど、CMが、流れちゃった」と、娘。
大笑いである。

短い時間だったが、久しぶりに娘と過ごし実感した。我が娘ながら、彼女の行動は全く読めない。当然のことではあるのだが、子どもというのは、母親とも父親とも全く違う独立した一個の人間なのだとしみじみと思う出来事だった。

その後また、リビングでしゃべっていると、物干し竿に野鳥がとまった。
「お、雀の恩返しかな?」と言ったわたしに、娘は笑って言った。
「恩返しじゃなくて、仕返しじゃないの?」

ここが雀が落ちたところ。苔がやわらかく守ってくれたのかも。

北側は急な斜面になっていて、その下には堰が流れています。

雀がぶつかった窓に貼ってある、フクロウのバードセイバー。
フクロウくん、もうちょっとがんばって野鳥達に威嚇してあげてよ。

西側の窓には、オオタカのバードセイバーが貼ってあります。

緑濃い初夏。蔦も『ジャックと豆の木』のような勢いで伸びています。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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