はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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今、わたし達にもできること

三日前から、口内炎が出来ている。食べる度に痛く、歯を磨くのも痛い。たったそれだけのことなのに、気持ちは沈む。
自分で挽いてドリップしたタンザニアの浅煎り珈琲は、つかの間、痛みを和らげてくれたが、仕事で電卓を叩き、銀行や郵便局を回り、帰ってくると午後には、何も口にせずとも痛むようになっていた。

口のなかにぽちっと出来た小さな傷の痛みは、他愛もないことに日々くよくよしている自分を象徴しているかのようで、情けない気持ちになる。しかし、小さな口内炎でさえ憂鬱になる弱さも、多分、人はみな抱えているのだ。
今日は、3月11日。東日本大震災で大きな傷を受けた人ひとりひとりのことを考えてみる。3年という時間は、どんな風に過ぎていったのだろう。大きな傷に、小さな傷はかき消されていくものなのだろうか。それとも。

友人とんぼちゃんのホームページに『今、わたしにもできること』というコーナーがある。彼女は毎日募金という彼女ならではの企画で、毎日小銭を瓶に貯め貯まったら寄付している。『毎日』なのは、震災を忘れないためだそうだ。

だが、何をやっても三日坊主のわたしには、毎日募金は、ムリそうだ。
募金は別に考えるにしても『今、わたし達にもできること』は何だろうかと、夫と話した。彼は、仕事で仙台に行ったことはあるが、わたしは、東北地方には行ったことがない。去年も仙台に行こうと計画したが、一緒に行く約束をしていた『伊坂幸太郎ファンクラブ』(在籍2名)の仲間の都合がつかず、実現しなかった。(伊坂の小説は、ほとんどが仙台を舞台にかかれている)
「じゃあ、今月行こうか」と、夫。「仙台で、アウェイ戦がある」
「そうだね。まずは、行って見なくちゃね。行かないうちに3年経っちゃったし。牛タン食べて東北応援して、ヴァンフォーレも応援して来よう!」

上の娘は、先月ボランティアで、陸前高田市などいくつかの場所を訪ね、
「被災地だからじゃなく、いいところだと思ったらまた来て欲しい」
そう声をかけられたことが印象深かったと、話してくれた。
おなじく先月、友人達にも、仙台を訪ね『語り部タクシー』で雪のなか、被災地を見て歩いたと聞いた。

東北を訪ねても、大きな力になれる訳でも、誰かの痛みを理解できる訳でもないことは、知っている。それでも今、行ってみようと思う。

冬に飲む珈琲は、いいですね。心の底から温まります。
あー、もう3月だから、早春って言うのかな? 春遠からじであって欲しい。
  
一人の夕飯は、仙台麩の白菜スープ。湯通しする前はフランスパンの様相?

生姜と鶏がらスープの薄い味付けだったからか、すき焼きなどに入れるより、
はっきりと自己主張していました。「こんがり揚げてあるんだぜ!」
優しい味の柔らかく煮たスープは、口内炎にも沁みませんでした。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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