はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
キーと鍵の違い
週末、夫婦それぞれ、所用で出かけることとなった。
夫は、彼の実家がある神戸に。わたしは、末娘がいる埼玉に。
駅までは一緒に車で行き、韮崎に借りてある駐車場に車を停め、逆方向の電車に乗る。その道すがらの会話である。
「きみは、あれで帰るんだよね。鍵は持った?」
会話のなかに「あれ」や「これ」が増えたのは、五十代になってからだったか。わたしは「あれ」を聞き流し、答えた。
「鍵持ってるよ。わたしが閉めたじゃない」
「えっ? 俺も閉めちゃったよ。2回閉めたら開いちゃうじゃん」
そこでハタと、会話の食い違いに気づいた。
「ああ、車のキーのこと? 家の鍵のことかと思った」
夫が「あれ」と言ったのは、2台ある車のうちのさっきまで夫が運転していた赤い車の方だったのだ。だから、先に帰るわたしが、キーを持っているのかどうか確認したのだった。
わたしのなかでは、家は鍵、車はキーと使い分けている。
だが当たり前のことだが、長く一緒に暮らしていても、言葉の使い方はそれぞれだ。夫は両方とも鍵と言ったり、車はたまにキーと言ったりする。昔は気づかなかったそんな言葉の違いも「あれ」や「これ」が増えてきたことで、表面化するようになったのかも知れない。
似た者夫婦という言葉がある。もともと趣味や性格が似ている夫婦のことを言うそうだが、ずっと一緒に暮らしていると、価値観や考え方は似てくる方が自然だとも思える。そういう意味では、わたし達も似た者夫婦だと言えるだろう。だがいくら似た者夫婦でも、言葉の選び方など小さなこと一つ一つをとって考えてみれば、それぞれに違ったルールを持つ人と人だ。
そんなことを考えつつ、同じ駅のホームから逆方向の電車に乗り、それぞれの目的地へと向かったのだった。
夫が2年前から乗っている、マツダのディーゼル車です。
駐車場には、毎年この時期、ピンクの千日紅が咲きます。
砂利のなかに、根がはっているのでしょうか。
その、お隣りの韮崎市は、ノーベル賞で大盛り上がり。韮崎駅前です。
大村智さん、ノーベル医学・生理学賞受賞おめでとうございます!
夫は、彼の実家がある神戸に。わたしは、末娘がいる埼玉に。
駅までは一緒に車で行き、韮崎に借りてある駐車場に車を停め、逆方向の電車に乗る。その道すがらの会話である。
「きみは、あれで帰るんだよね。鍵は持った?」
会話のなかに「あれ」や「これ」が増えたのは、五十代になってからだったか。わたしは「あれ」を聞き流し、答えた。
「鍵持ってるよ。わたしが閉めたじゃない」
「えっ? 俺も閉めちゃったよ。2回閉めたら開いちゃうじゃん」
そこでハタと、会話の食い違いに気づいた。
「ああ、車のキーのこと? 家の鍵のことかと思った」
夫が「あれ」と言ったのは、2台ある車のうちのさっきまで夫が運転していた赤い車の方だったのだ。だから、先に帰るわたしが、キーを持っているのかどうか確認したのだった。
わたしのなかでは、家は鍵、車はキーと使い分けている。
だが当たり前のことだが、長く一緒に暮らしていても、言葉の使い方はそれぞれだ。夫は両方とも鍵と言ったり、車はたまにキーと言ったりする。昔は気づかなかったそんな言葉の違いも「あれ」や「これ」が増えてきたことで、表面化するようになったのかも知れない。
似た者夫婦という言葉がある。もともと趣味や性格が似ている夫婦のことを言うそうだが、ずっと一緒に暮らしていると、価値観や考え方は似てくる方が自然だとも思える。そういう意味では、わたし達も似た者夫婦だと言えるだろう。だがいくら似た者夫婦でも、言葉の選び方など小さなこと一つ一つをとって考えてみれば、それぞれに違ったルールを持つ人と人だ。
そんなことを考えつつ、同じ駅のホームから逆方向の電車に乗り、それぞれの目的地へと向かったのだった。
夫が2年前から乗っている、マツダのディーゼル車です。
駐車場には、毎年この時期、ピンクの千日紅が咲きます。
砂利のなかに、根がはっているのでしょうか。
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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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