はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ノビルは『ジャックと豆の木』の如く

ノビルを、収穫した。と言っても、庭の草取りをしていて抜いたら、ごそっとノビルの白い根が、眩しく光っていただけのことだ。
あっちにもこっちにも、伸びているノビル。いくら美味しく食べられると言え雑草の如く扱われるのは、仕方のないこと。それも抜くと根っこが土に残ることも多く、シャベル等で丁寧に収穫しなくてはならず、普段はそこまでしないのだ。「たまには、食べてよ」とノビルの方も思っていたのかも知れない。

最近ハマっている、茹で卵ディップのレシピに使うことにした。いつもはエシャレットを使うのだが、ノビルで春の庭の味を楽しむのもいい。

場所を問わず「伸びる」雑草の代表格として『ノビル』と名づけられたのかとばかり思っていたが『蒜(ひる)』と呼ばれる葱やにんにくなど辛みを持つ野草に分類され、野に生息するから『野蒜』と名付けられたのだそうだ。

茹で卵ディップは、いつになく不思議と美味しかった。ノビルの辛さはエシャレットよりは優しく、自己主張なく、そこに収まっていた。
夫とわたしは、ノビルの味を探しながら、ワインを飲んだ。
「今、ノビルの味がした」「あっ、ほんとだ!」
思い出していた。子どもの頃、東京は板橋の畑のあぜ道で摘んだノビル。結婚し何年かして住み移った川崎のマンションの庭で、子ども達と摘んだノビル。ノビルは『ジャックと豆の木』の如く記憶のなかをどんどん伸びていく。
空を見上げ、伸びゆくノビルを探すかのように、その味を探しつつ、ワインを飲むのもまたよし、と昨夜も酔っぱらっていったのだった。

収穫は大漁でも、料理するのは細かい作業。大変です。

それにしても、綺麗に輝く白だなぁ。

庭のイタリアンパセリもたっぷりと、刻みました。

ワインが進む『肴』代表的な、カナッペです。

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水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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