はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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はかなき夢のカフェラテアート

『ブラック・アンド・タン』が上手く作れず、ドリンクアートの難しさを知った。なーんて、そんなに簡単に作れる訳もなく、やっぱ、プロに作って出してもらうのがいちばん。と、どういう脈絡なのか自分でも計りかねるのだが、カフェラテアートを飲みに行くことにした。

セルフサービス形式の気軽な雰囲気で、お手頃ランチも食べられ、淹れるところを見せてくれる店が新宿にある。
観ていたら、エスプレッソに泡立てたミルクを注ぐだけ。に、見えるのだが、みるみるうちにカップのなかに、波紋が広がっていく。そこにラスト一文字に切るように細く注ぎ入れ、出来上がり。見るだけなら簡単だが、これは作れないと実感した。
「プロにしか作れないものを、楽しむ贅沢。ふふ」
ゆっくりとテーブルに運び、アートが壊れないようにそっと置く。さて、座って写真を、と思った途端だ。膝をテーブルにぶつけ、カフェラテがソーサーにこぼれるのが、スローモーションで見えた。
「嘘」ひとりつぶやくが、もちろん嘘ではない。
カフェラテアートは、はかなき夢の如く、一瞬にして崩壊した。
「ごめんなさい」全く誰に、謝っているんだか。
口をつけたカフェラテは、とても美味しかった。濃いエスプレッソと泡立てたミルクのきちんとしたカフェラテなど、本当に久しぶりだったと気づく。大抵は、アメリカンをブラックで飲んでいる。その方が外れがないからだ。

意を決し、おかわりすることにした。おかわりだからか、ハートをプラスしてくれた。今度こそ、一瞬の夢には終わらせない。こんなに慎重に椅子に座ったのは、生まれて初めてかも知れない。そして2杯目のカフェラテは、わたしがサンドイッチを食べ終わるまで、カップのなかで静かにハートを浮かべてくれていたのだった。
いやぁ、緊張した。こんなに緊張して珈琲を飲んだのも、また、生まれて初めてかも知れない。いまだ、夢だったのではと思うほど、不思議な時間だった。

心静かにいただいた、2杯目のカフェラテ。

スモークチキンとパプリカのベーグルサンドも、美味しかった!

店の入口には、大きな珈琲焙煎機がありました。美味しいはずだよ~。

新宿西口、野村ビルB1F『Paul Bassett』レストランと併設されています。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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