はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
[1363]  [1354]  [1365]  [1362]  [1358]  [1361]  [1360]  [1359]  [1357]  [1355]  [1356

煮干しラーメンと、遠い記憶

噂の煮干しラーメンを、食べた。
「ラーメンのなかで、何が好き?」との質問には、
「味噌か、豚骨の辛葱ラーメン」と答える。
スタンダードな醤油味も悪くはないが、こってり感がラーメンらしさだと、個人的には思っている。

青森発祥の煮干しで出汁をとった津軽ラーメンが、人気上昇中だとは知っていた。魚の出汁だ。あっさりしているらしい。それはそれで美味しいのだろうが、個人的ラーメン観が邪魔をして、これまで煮干しラーメンの店の暖簾をくぐることはなかった。
それが、夫の実家である神戸に帰省した際、用事などを済ませながらバタバタと昼食に立ち寄ったラーメン屋が、煮干しラーメンの店だったのだ。
煮干しラーメンもいろいろで、澄んだ煮干しの出汁を使ったあっさりタイプ、豚骨や鶏がらを合わせて使ったこってりタイプがあるのだとか。そこは、こってりタイプの店。個人的ラーメン観も、そう邪魔にはならない。そのラーメンが、美味しかった。あっさりしているのに、コクがある。味わいが深い。

煮干しの香りに、息子が幼かった頃のことを、思い出した。
その頃、毎朝の味噌汁の出汁は煮干しでとっていた。彼は、3歳くらいだっただろうか。よく一緒に煮干しの頭と腹わたをとった。煮干しで出汁をとるときに、頭や腹わたがついていると灰汁が強く出てしまうのだ。彼はいつも、楽しそうにその作業をしてくれた。わたしも楽しかった。
煮干しという言葉に反応したのか、その香りに反応したのかは判らない。しかし、食べ物というものは、思いもよらぬ記憶を呼び覚ますものだ。
今は東京で一人暮らす28歳の息子。彼は煮干しの味に、その香りに、そのときのことを思い出すことがあるのだろうか。

『麺や六三六』摂津本山店の、本にぼし背脂醤油ラーメン。

拍手

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
Template by repe