はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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桃クリームチーズと「アンケズッケロ」

桃の季節ももう、終わりだ。いただきものの桃も、すべて食べつくした。
そんな時、見つけたレシピが『桃クリームチーズ』
『桃モツァレラ』が流行ったことすら知らなかったが、レシピを見ただけでも、簡単で美味しいと評判になるのも、うなずけた。
地元、山梨産の桃が手に入る今なら、気軽に楽しめそうだと、さっそく桃を買って来た。桃を購入するのは、我が家ではとても珍しい。桃の季節になると、どこからか、どんぶらことやって来るからだ。毎年、いただきものを味わって、おしまい。だが『桃クリームチーズ』を試したくて、何年かぶりに、桃を買った。

白ワインに合うとの、レシピの記述を読み「アンケズッケロ」というフレーズを、懐かしく思い出した。7年前、夫とふたり、イタリアを旅した帰りの飛行機でのことだ。
夫がシチリア産の白ワインを選ぶと、スチュワードさんが嬉しそうに、自分はシチリア出身なのだと言った。そして、わたしの片言とすら言えない、にわかイタリア語をたいそう面白がってくれて、わたしたちふたりに、フレンドリーに接してくれた。その時教えてくれたのが、シチリアの桃の食べ方。白ワインに桃を浸けて、砂糖をかけ食べる。
「アンケズッケロ」と、彼はアドバイスするように、言った。
「アンケズッケロって、なに?」と、夫。
「えーっと、アンケは、~も、で、ズッケロは砂糖だから、砂糖つけて食べるってことかな」
そんな風に、シチリア風桃のワイン浸けを味わったのだった。
イタリアの桃は、山梨の桃とは全く違っていた。硬く酸っぱく甘くない。違うフルーツだとも言える。白ワインに沈んだ桃は、不思議な味がした。

桃と白ワインの記憶は、旅のエピローグ。「アンケズッケロ」は、しばらくふたりの間で、意味もなく流行った。他愛もないエピソードだが、スチュワードさんの人懐っこい笑顔と共に、忘れられないフレーズとなり、レモンの酸味も爽やかな『桃クリームチーズ』のなかにも、見え隠れすることとなったのだ。

「白ワインが合うねぇ」と、夫。レシピもとのページ
『セニョーラ・あ~の気ままな食卓』に「そうかいてあったよ」(笑)

色合いはジミーですが、とろける美味しさって、こういうこと!
刻んで、エクストラバージンオリーブオイルとバルサミコ酢、
レモン汁、塩、胡椒を混ぜるだけ。簡単美味しい ♪

イタリアからの帰り、空の上で食べた桃のワイン浸けです。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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