はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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タラの芽のクリームパスタ

タラの芽を、大皿に一杯いただいた。家庭菜園を趣味とする近所の方からだ。
タラの芽に種類があることすら知らなかったが、我が家の棘があるものと違い、棘なしのタラの芽だ。だが、灰汁(あく)も苦みも濃く、天麩羅にするとこの上なく美味い。味が濃いのだ。

しかし、天麩羅では、こんなにたくさん食べられない。試しに味噌汁に入れてみたが、夫には不評だった。
「苦いね。好んで食べたいと思う味じゃないな」
そこで、今度は湯がいて水にさらし灰汁を抜き、マヨネーズと胡麻しゃぶのタレで食べてみた。
「うーん。やっぱり苦みが強すぎる」好評、とまではいかなかった。

すると、夫が思い出したという。
「前にイタリアンの店で食べた、タラの芽のパスタ、美味かったんだよね」
クリームソースだそうだ。こういう時こそ、頼みはネット。だが検索するも、タラの芽のパスタでヒットするのは、ペペロンチーノ味ばかり。
どうしたものかと迷ったが、こういう時こそ、いつもの口癖が出る。
「まぁ、いっか。タラの芽のクリームパスタ。作ってみようじゃないの」
鶏肉も食べたいという夫の提案も取り入れ、鶏肉とシメジとタラの芽で、クリームパスタを作った。だが、仕上げに灰汁抜きしたタラの芽を入れようとした、その時。夫が「あっ!」と声を上げた。
「ごめん。あれ、ふきのとうのクリームパスタだった」
「えーっ、どうするよ」ふたり、顔を見合わせるが、お腹も減っていた。
「えーい、ままよ」(これは、死語でしょうか)
刻んだタラの芽を入れ、ひと煮立ち。かくして、タラの芽のクリームパスタは完成した。そしてワインを開け、恐る恐る食べてみると。
「美味い! イメージ通りだ」と、夫。
クリームソースに苦みは緩和され、主張のやわらかい旨味となっていた。
「きみって、すごいね! リクエスト通りに、何でも作れちゃうなんて!」
パスタを頬張りつつ、夫。大げさだなと思いつつも、嬉しくなる。
彼は、こと料理に関しては、褒め上手上級者だ。嘘はつかず、本当に美味しいと思った時にだけ、必ず「美味しい」と言う。それもオーバーアクションで何度も言う。実は、わたしの料理の腕は、彼のこの姿勢と言葉に育てられているのではないかと思うほどに。
たかが『タラの芽パスタ』されど『タラの芽パスタ』
美味しいものは、食卓に平和と笑顔をもたらすのだ。

味噌汁などに使っても、まだこんなにありました。
「いただいたタラの芽、すごーく美味しかったです」と、
わたしも夫を真似て、ご近所さんに言った結果が、これ(笑)

マヨネーズも胡麻しゃぶのタレも、合いますが、苦味は強いです。
日本酒の肴としては、いい感じかも。

クリームソースは、レンジでチンの栗原はるみレシピです。
手軽に作れて、シンプルな美味しさ。タラの芽にぴったりでした。
固めに茹でれば、ワインを開けた頃、ちょうどアルデンテ ♪

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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