はりねずみが眠るとき
昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
森の効用
1週間ぶりに夫が帰ってきたので、珈琲をドリップしウッドデッキで飲んだ。
新米が届いたというのに帰ることもできず、仕事も忙しかったらしく夕べの彼はひどく憔悴していた。しかし朝いちばんでびっきーと散歩に行き、新米をたっぷりと食べ、珈琲を飲む頃にはだいぶ回復してきた。
「やっぱり森の中の我が家に帰らないと、疲れがとれないんだな」
「週の真ん中で帰ってくるのがいちばんいいのかもね」
庭にはとんぼが飛び交い、秋の空には雲が流れていく。空気は澄んでいて、時折、鳥の鳴き声が聞こえる。
「会社の経営者を森に連れて行って、1日放っておくっていうツアーが流行ってるらしいよ」
「へぇー。不思議。効果あるのかな?」
「ある気がする」という夫の顔を見てわたしも思った。ある気がする。
「都会の子は、ここは田舎で何にもないって言うと、広がる荒野を思い浮かべるんだって」
「便利になりすぎて想像つかないんだろうな。田舎の暮らしなんて」
夫は来週も1週間帰れない。いくら便利になったからと言っても森は持って行ってあげられない。
「コンビニもスーパーも駅もない小さな町だけど、ここには森があるもんね」とわたし。
「得るものと引き換えに無くしてるものが、案外多いのかも」と夫。
カップいっぱいに入れた珈琲が無くなっても、ウッドデッキの向こうに広がる緑をふたりしばらく眺めていた。
今がいちばんいい季節 そろそろ煙突掃除しなくちゃね
新米が届いたというのに帰ることもできず、仕事も忙しかったらしく夕べの彼はひどく憔悴していた。しかし朝いちばんでびっきーと散歩に行き、新米をたっぷりと食べ、珈琲を飲む頃にはだいぶ回復してきた。
「やっぱり森の中の我が家に帰らないと、疲れがとれないんだな」
「週の真ん中で帰ってくるのがいちばんいいのかもね」
庭にはとんぼが飛び交い、秋の空には雲が流れていく。空気は澄んでいて、時折、鳥の鳴き声が聞こえる。
「会社の経営者を森に連れて行って、1日放っておくっていうツアーが流行ってるらしいよ」
「へぇー。不思議。効果あるのかな?」
「ある気がする」という夫の顔を見てわたしも思った。ある気がする。
「都会の子は、ここは田舎で何にもないって言うと、広がる荒野を思い浮かべるんだって」
「便利になりすぎて想像つかないんだろうな。田舎の暮らしなんて」
夫は来週も1週間帰れない。いくら便利になったからと言っても森は持って行ってあげられない。
「コンビニもスーパーも駅もない小さな町だけど、ここには森があるもんね」とわたし。
「得るものと引き換えに無くしてるものが、案外多いのかも」と夫。
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今がいちばんいい季節 そろそろ煙突掃除しなくちゃね
HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
ご意見などのメールはこちらに midukisae☆gmail.com
(☆を@に変えてください)
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