はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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2度目の訪問

今回の旅行は、飛行機もホテルも旅行会社を通さず、夫がネットで予約した。
『サグラダ・ファミリア』もプリントアウトしたチケットのバーコードを機械に通すと行列に並ぶことなく入場できた。グラナダで行きたいと思っていた『アルハンブラ宮殿』のチケットも彼が予約してくれていた。バスの路線も調べてあり、迷うことなく『アルハンブラ宮殿』行きに乗れた。
「きみはすごいね。さすがだ! ペルフェクト(パーフェクト)だ!」
にわかスペイン語で、褒めちぎるわたしに、彼もご満悦だ。
「旅はさぁ、準備段階から始まってるんだよねぇ」
どうだ、参ったかと言わんばかりに鼻高々。

しかし、そういう時に限ってトラブルとは起こるものである。
「アルハンブラのチケット予約したクレジットカード持ったよね?」
何度も聞かれ、わたしはいつも使うカードが財布に入っていることを確認していた。だが、入口の機械に通すと「カードが違います」と出る。何度かチャレンジしたが無駄だった。
「もしかして俺のカードかな?」
「わたしのカードで予約したのってAVE(特急電車)だったかも」
ふたり顔を見合わせ、大慌てで宿に戻るバスに乗った。朝余裕を持って出たので予約時間までにはぎりぎりだが間に合いそうだったが、間に合わなければ、グラナダに来た一番の目的『アルハンブラ宮殿』を見ずに帰ることになるかもしれないのだ。
宿に戻ってクレジットカードのナンバーを確認すると、やはり夫のカードだった。バスに乗り、入口の機械でチケットを手に入れるのもスムーズだ。
「何しろ、セカンドタイム(2度目)だからね」
わたしのジョークに、夫は苦虫を潰したような顔をしたが、ふたり1日「セカンドタイム」をネタにしたジョークで笑った。
かくして『アルハンブラ宮殿』2度目の訪問は、予約時間にも間に合い、わたし達は、イスラム文明の世界へと静かに足を踏み入れたのだった。

イスラム文明の彫刻の美しさに息を飲みました。

立つ位置によって見え方が変わるのは、光と影が織り成す不思議。
それを考えて彫られたのでしょうか?
     
アラヤネスの中庭とコマレスの塔。   鐘楼があるアルカサバへ続く道。

のちにキリスト教が支配した象徴である鐘。
photo by my husband
     

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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