はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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発見する人と実験する人と美味しく食べる人

ハーブティーは『カルディ』に買いに行く。
様々な国から輸入した食材を置いているチェーン店だ。目当てはレモンジンジャーティーだけでも、いつも店内をゆっくり歩く。韓国海苔、サルサ、アボカドチップ、野菜スティックピクルスの瓶詰、甘そうなビスケットも種類豊富。袋や箱の絵柄も外国風でカラフル。それが楽しい。もともとは珈琲屋で、ここの珈琲が好きだと言う人もいる。店頭ではいつもオススメ珈琲を紙コップで無料配布していて、行列ができることもある。
「ランチの後は、ちょっと節約してカルディの珈琲、飲もうか」
なんて言いつつ、カルディに向かう人もいる。
『カルディ』その名の由来は、珈琲のいくつかの起源説のうちの一つ、「エチオピアのヤギ飼い少年カルディくんが、山で赤い実を食べたヤギが興奮することに気づいたことから発見」に基づくものだと言う。なので絵本に出てくるようなヤギの絵が、店にも紙袋にも描かれている。
カルディくんが珈琲を見つけてから(本当に見つけたのなら)、今のように珈琲を美味しく飲めるようになるまで、様々なドラマがあったことだろう。

映画『かもめ食堂』では、フィンランドで食堂を営む女店主が「コピ・ルアック」と唱えつつ珈琲を淹れるシーンがある。コピ・ルアックはインドネシア語。コピは珈琲、ルアックはジャコウネコ。アラミド珈琲の名で知られるジャコウネコの糞から取り出した珈琲豆のことだ。糞からわざわざ拾い集め洗浄焙煎した豆は、ジャコウネコの体内で消化されるまでに他の果実と混じりあい栄養などを吸収していて、何ともジューシーな珈琲になるらしい。
「人間って……」ここは呆れ返ってもいいところでしょう。
動物の糞から取り出した珈琲豆をわざわざ珈琲にして飲む。すごいなぁと思う。それが美味しいらしく希少価値があり、値段も高いとは。カルディくんが今の世にいたら、さぞやびっくりすることだろう。でもそういう思いもよらないようなことを試してみる人がいて、美味しく食べられるようになったものって、他にもけっこうあるのかもね。発見する人がいて、実験する人がいて、美味しく食べる人がいる。人間万歳?
お正月に「隣町で、かもめ食堂で有名なアラミド珈琲を飲んできた」と、
珈琲の焙煎もできる多趣味で日本野鳥の会所属のご近所さんから、
情報提供がありました。3000円のところを年始価格で1500円。
行こうかなと思っているうちに……もう、年始価格じゃないよね?


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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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