はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々
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ふらっと、ここに

週末は、新メニューにも挑戦したが、ランチが美味しい店も開拓した。
小淵沢をドライブした帰り。「お腹、空いたね」という話になり、車を走らせたのだ。あそこに行こうかと最初に話が出た蕎麦屋は、閉まっていた。北杜市では、珍しいことではない。雪道に阻まれ観光客が減る厳寒期には、店を開けないところも多いのだ。
「どうせなら、初めての店に行きたいよね」と、夫。
「常に挑戦する、きみの生き方には、感銘を覚えるよ」と、わたし。
だが、不安にもなる。ハングリードライブの再来かとも、思えたのだ。川崎に住んでいた頃、会社帰りにふたり、空腹で走った道を思い出す。

しかし『ふらここ食堂』は、開いていた。
陽当たりのいい店内は暖かく、まるでわたし達を待っていてくれたかのようだった。石仏の写真を撮るのに夢中になっていた夫は身体じゅう冷えきっており、ランチに珈琲がついていることが、ことのほか嬉しかったらしい。
前菜には、ひよこ豆のスープがついていて、今月から入社したアメリカ男子の話題になる。ひよこ豆のディップを作り、会社でみなにふるまったという。
「それが、美味しかったんだよ」と、夫。
「食べてみたーい!」と、わたし。
わたし達の会話は、家族のこと以外に、まるで家族のことのように、会社のことが話題になる。それから、意味のないくだらない話題も。
「ひよこ豆って、ひよこの形してるのかな?」「ンな訳ないじゃん」
「レンズ豆って、何故に、レンズ?」「透明だからでしょ」「そうなの?」「嘘」「それにしても、豆流行りだねぇ」などなど。
そして「ふらここって、イタリア語なのかな?」「さあ」
「やっぱ、ふらっとここにが、ネーミングの由来だと思うなぁ。わたし達も、ふらっとここに来ちゃった訳だし」
「ふらっと」という言葉が好きだ。バランスを崩している時に水平を感じさせてくれる言葉「flat」と「ふらふらっと」の不安定にも思える自由さを感じる。頭のなかが、何処までも駄洒落でできているのが判る発想だが。
庭には「ふらっと」ジョウビタキが飛んできて、飛び去っていた。

看板よりも、煙突に目が向くわたし達。お風呂も薪で沸かしてるのかな?
築160年の古民家だそうです。

前菜、少しずついろいろが嬉しい。ひよこ豆と里芋のスープ。
蛸のカルパッチョ。レンズ豆のトマト煮。蟹のライスコロッケ。
豚肉のリエット。野菜のバーニャカウダ。

箸置き(夫がそう言っていました)も、お洒落~ ♪

ランチパスタ。わたしは鶏と牛蒡のニンニクソース。

夫は、鹿のラグーソース。大根が入っていました。

甘いものが苦手なわたし。チョコレートムースは夫に食べてもらいました。
一口だけいただきましたが、甘さ控えめ、ビターな感じです。
珈琲 or 紅茶がついて、1600円也。お近くの方はどうぞ。

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HN:
水月さえ
性別:
女性
自己紹介:
本を読むのが好き。昼寝が好き。ドライブが好き。陶器屋や雑貨屋巡りが好き。アジアン雑貨ならなお好き。ビールはカールスバーグの生がいちばん好き。そして、スペインを旅して以来、スペイン大好き。何をするにも、のんびりゆっくりが、好き。
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